軽い気持ちでのぞいた保護猫譲渡会でハート鷲づかみ!ふわふわ長毛の男の子と運命の出会い 夜鳴きで不安な夜を越えてかけがえのない家族に
2025年1月、Xユーザーのけだまちゃんさん(@Keda_Fuwa)に転機が訪れました。保護猫「けだま」ちゃん(男の子)との出会いが待っていたのです。それは、新年早々の何気ない日常の中で結ばれたご縁でした。
■年明けに訪れた想定外の出会い
もともと猫と暮らした経験がなかったという飼い主さん。しかし、心のどこかでは「いつか」という思いを抱いていたといいます。
「今年のお正月、いつものように郵便受けを見ると、隣町で開かれる保護猫譲渡会のチラシが入っていたんです。このときは、ごく軽い気持ちで、ひとりふらりと行ってみました」
そうして何気なく訪れた譲渡会で、飼い主さんの目に留まったのが、生後9カ月ほどの元野良猫・けだまちゃんでした。
「ミックス猫とのことでしたが、ふわふわの長毛、ピンクの鼻、愛らしい顔。私はすっかり心を奪われてしまったんです」
その場で迎えたくなるほどの衝動に駆られながらも、命を預かる責任と向き合い、一度は帰宅を選びました。
「命を預かるということは、大きな責任が伴うこと。それなりの準備、そして覚悟も必要です。また、妻に相談する必要もあったため、その日は泣く泣く帰宅しました。『こんなにかわいい子だから、すぐに里親さんが決まってしまったかもしれない』と不安でたまらなかったのを覚えています」
「そうして妻と相談し、翌月、再び譲渡会に参加。すると、けだまちゃんとまた再会することができたんです。トライアル期間を経て、我が家の一員としてお迎えしました」
■深夜の鳴き声と“エンジン音”にドキリ
迎えたその日から、けだまちゃんは繊細な一面を見せました。緊張からか、ご飯も水も口にせず、慎重な関係づくりが始まります。
「けだまちゃんが家に来て1日目、緊張のせいか夜になっても水もご飯もまったく食べませんでした。人の手から直接口元に運ぶと少し食べてくれて、ホッと一安心」
しかし翌日も食欲は戻らず、手から1粒ずつ与える日々が続きました。
「ところが2日目もまったく食べてくれず、水分補給も兼ねてカリカリを1粒ずつ濡らして手から食べさせることに。1食1時間くらいかかりましたが、手から食べてくれることで信用してくれているのかなと思い、嬉しかったのを覚えています」
夜中には不安そうな鳴き声をあげ、そっと手を差し伸べると、やっと心を開き始めてくれたそうです。
「初日の夜は、寂しさと知らない家に来た緊張からか、午前2時ごろ突然悲しそうに鳴き始めたんです。あまりに切ない鳴き声だったので、ケージの中に手を入れて『大丈夫だよ~』と声をかけながら1時間ほど撫で続けたところ、ようやく落ち着いてくれました」
翌日には「エンジンのような音」がけだまちゃんから聞こえてきて、慌てて相談する場面も。
「『呼吸器系の異常か!?』とパニックに。急いで保護主さんに相談すると『喉を鳴らしているだけ』と教えてもらいました(笑)。『リラックスしている証拠ですよ』と教えてもらい、嬉しかったですね」
■遊びに夢中! 元気が止まらない日々
けだまちゃんは、現在1歳を迎えました。子猫時代と変わらないパワフルな日々を過ごしているそうです。
「やんちゃで元気で、遊ぶの大好き! 初めてケージから出たときは緊張でいっぱい、恐る恐るといった様子でしたが、家に慣れるとーー毎日大暴れです(笑)」
成猫になると落ち着くと言われる猫ですが、けだまちゃんはまだまだやんちゃなのだとか。
「遊び盛りといった感じですね。子猫時代と比べて運動量も落ちません。毎日、一緒にたくさん遊んでます。もっと年齢を重ねると落ち着いてしまうのかなと思うと、ちょっぴり寂しく思うことも」
また、好奇心も旺盛。過去に、思わぬトラブルもあったといいます。
「リボンを飲み込んでしまったことがありました。すぐ病院へ連れて行き、処置をしてもらって吐き出すことができたのですが、飼い主として注意が行き届いていなかったことを深く反省しました。最悪、命に関わることもあるのですから。それからは、家の中をより一層、片付いた状態にしておくようになりました」
■けだまちゃんの未来に願うこと
にぎやかで愛らしい毎日。そのなかでも飼い主さんは、けだまちゃんに“安心して生きられる日々”を何より大切にしていると話します。
「けだまちゃんには、これからも健やかに育ち、幸せだと感じてほしいです。暑い思い寒い思いもせず、お腹を空かせることもない、安心して生きていってほしいと思っています」
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)





