サッカーW杯カタール大会(20日開幕)に臨む日本代表の森保一監督(54)の次男で人気ユーチューバーの圭悟さん(29)が父への思いを語った。第2回では、2020年にサッカー系YouTube「LISEM(リゼム) CHANNEL」を立ち上げた圭悟さんに対する森保監督の反応などを明かした。
◇ ◇
圭悟さんは20年1月から「LISEM CHANNEL」の配信を開始した。広島ユースから流通経済大に進み、オーストラリア、フィリピンでのプレーを経て、ドイツ5部相当のコブレンツに在籍していた19年末に現役引退を決断。父である森保監督にはドイツから電話で報告したという。「『これからどうするんだ』と聞かれて『YouTubeを撮る』と言ったら、『なんだ、それは』みたいな反応でした(笑)『それは大丈夫なのか』とも言われました」と当時を振り返る。
YouTubeを熟知しない世代でもある父の心配は当然だろう。だが、昔から何かを強制されることはなかった。「広島ジュニアユースからユースに上がる時も『高校サッカーもあるぞ』という助言がありました。強制的な感じではなく、他にも選択肢を与えてくれている感じでした。僕がきちんと考えて決めているのか確かめたい、なぜそうするのかという説明を求めていたんだと思います」
「再生数を取れるようになったら収入はもちろん、いろんなビジネスにその影響力を使える。将来何がやりたいという明確なものは今はないけど、そういう影響力を自分の力にできれば、いろんなことができるんじゃないかと説明したら、『そうなのか、よく分からないけどいいんじゃないか』と」。圭悟さんの熱意は通じた。
「LISEM」のメンバーは広島ユースの同期3人。圭悟さんは森保監督の息子であることを明かさず、試行錯誤を繰り返した。今年からカメラマンとして兄翔平さん(31)も加わった。チャンネル開設から3年目で登録者数は23・9万人に達し、長友佑都(23・6万人)に匹敵する支持を得ている。総再生回数は1億2800万を超えた。YouTube界で成長を続ける圭悟さんに対して父からは「何も言ってこないです。(動画を)見ているとも言ってこない」という。ただ、「母さんがすごく見ていて(森保監督と)一緒に見ていると言っていたので、たぶん見てくれているはずです」とうれしそうに笑う。
登録者数が激増し、森保監督の次男であることが知られると、日本代表の試合後にはチャンネルのコメント欄やインスタグラムのダイレクトメッセージなどに多くの意見が寄せられるようになった。「負けた後とかは『やめさせろ』みたいなコメントがめちゃくちゃ来ますが、ここに書かれてもって思います(笑)」。快活に語ったが、家族も戦わざるを得なくなっていると垣間見えた瞬間だった。
◆森保圭悟(もりやす・けいご)1993年9月22日、広島県出身。J1広島の下部組織から流通経大を経て、2016年にオーストラリア2部エッジワースに加入。18年にフィリピン1部マリキナ、19年にドイツ5部相当のコブレンツでプレーし、同年末に自身のSNSで現役引退を発表。20年からYouTubeチャンネル「LISEM(リゼム)」を開設。登録者数は約24万人。兄翔平、弟陸の3人兄弟。
◆森保一(もりやす・はじめ)1968年8月23日、静岡県掛川市生まれ、長崎市育ち。長崎日大高を卒業後、当時JSLのマツダに入社。後に日本代表を務めたオフト監督に見いだされ、92年に日本代表入り。93年のW杯米国大会予選で「ドーハの悲劇」を経験した。J開幕後は広島、京都、仙台でプレー。2003年の現役引退後に指導者へ転じた。12年にJ1広島の監督に就任。同年と翌年の2連覇を含め、J1を3度制覇。17年に東京五輪代表監督に就任し、18年のロシアW杯後から日本代表監督を務める。