【W杯ライバル国分析】日本に難敵!?やっかいなセネガル…世紀の番狂わせ再び

 西野JAPANが1次リーグH組で対戦する3チームの戦力、戦術を詳細にチェックする「ライバル国分析」の第2回は、2002年日韓大会以来、16年ぶり2回目の出場となるセネガル(24日24時)。フィジカルの強さが光るアフリカの雄に、日本はどう立ち向かうべきか。あらゆる角度から勝機を探った。

  ◇  ◇

 2002年日韓大会開幕戦。当時FIFAランキング65位だった初出場のセネガルは卓越した個人技、組織だったプレーで、前回大会優勝のフランスを1-0で撃破した。W杯史上に残る番狂わせで勢いに乗ると、一気に8強まで駆け上がった。当時、守備的MFとして奮闘したシセ監督は「よく比較されるが今は全く別のチーム。だが自信を持って臨みたい」と、16年前の再現を誓う。

 そんな期待を懸けられる選手が各ポジションにそろった。

 最大の武器は、3トップの両ウイング、右FWのマネ(リバプール)と左FWのバルデ(モナコ)が積極果敢に仕掛けるサイド攻撃だ。

 抜群のスピードを誇るマネは、相手DFラインの裏側を虎視眈々(たんたん)と狙う。強引なドリブル突破と精度の高いラストパスで、アフリカ予選では計8試合で2得点5アシスト。今季は所属チームでも公式戦44試合で20得点9アシストと爆発した。高い得点能力を持つバルデはハムストリングの故障で戦列を離れていたが、5月末に復帰。両翼のコンディションが万全ならば、日本にとって大きな脅威となるだろう。

 中盤は主将のMFクヤテ(ウェストハム)が豊富な運動量で攻守のバランスを取る。そしてアフリカ予選で計3失点と堅守をみせた最終ラインには、195センチ、89キロと圧倒的なフィジカルを持つDFクリバリ(ナポリ)が控える。

 対人に強く、戦術理解度も高く、ボールさばきも巧みなセンターバックはまさに巨大な壁。今季リーグ戦で5得点を挙げるなど、攻撃時のセットプレーでも存在感を発揮する。最終登録メンバー23人のうち、GKのK・ヌジャイを除く22人が欧州のクラブで活躍。マネ、クリバリら核となる選手以外の質も高い。

 システムは3トップの4-3-3が基本だが、今年に入って3バックや2トップの布陣を試すなど、シセ監督は個々の能力を最大限に生かす形を模索してきた。5月31日の強化試合ルクセンブルク戦は0-0の引き分け。直近の欧州チャンピオンズリーグ決勝でプレーしたマネの温存が響いたが、シセ監督は「選手やシステムを試すことができた」と意に介さない。

 「(02年の8強に)肩を並べるのは簡単ではないが、ベストを尽くす」。マネは力強く言い切る。選手個々の力が有機的にかみ合えば、日本にとってこれ以上ない「難敵」となる。

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