香川がMOM!輝き放った左足ボレー

 「コンフェデ杯・1次L、イタリア4‐3日本」(19日、レシフェ)

 日本(FIFAランク32位)はイタリア(同8位)に3‐4で敗れ、1次リーグ敗退が決まった。前半にMF本田圭佑(27)=CSKAモスクワ=のPKとMF香川真司(24)=マンチェスター・ユナイテッド=のゴールで2‐0とリードしたが、前半41分から後半7分までの11分で3失点を喫し、後半には一度3‐3と追い付いたが、後半41分にFWジョビンコに決められ力尽きた。敗戦にもかかわらず2点目の香川がマンオブザマッチ(MVP)を受賞し、日本らしさを発揮した一方で、ザックジャパンとしては個の力不足による現時点での限界も露呈した。

 世界に、カガワの力を見せつけた。前半33分、CKからの攻撃が一度、クリアされたボールをDF今野が跳ね返した。この高い浮き球に香川が反応した。密集の中で相手守備陣と競り合うと、相手ゴール前にボールがこぼれた。一瞬のチャンスを見逃さず、体を反転させて左足でボレーシュート。イタリアの名手ブフォンが一歩も動けない完璧なゴールだった。

 惜敗に日本選手がうなだれる中、会場内に香川のマンオブザマッチ受賞が発表された。MVPにあたるこの賞を、負けたチームの選手が獲得するのは今大会では初。それだけ個人として強く輝いた香川だったが、「もったいないし、残念で悔しい。いくらシュート数(日本17本‐イタリア12本)で上回っても、勝ち切らないと何も残らない。すごく大きな差だと思う」と悔やんだ。

 左MFとして何度もチャンスをつくった。前半6分には中央のFW前田にピンポイントのクロスを入れ、同17分にはミドルでブフォンを慌てさせた。ただ、それも勝てなければ意味がない。3‐3で迎えた後半37分には、岡崎のシュートがポストに当たり跳ね返ったところを頭で押し込んだが、地面に叩きつけ過ぎてしまい、シュートはバーにはじかれた。試合を決めるチャンスを逃したことが我慢できなかった。

 世界トップのクラブで活躍しながら代表では結果を出し切れず「代表とクラブは別物。一緒にすべきでない」と最近になってあらためて痛感していた。3月のヨルダン戦以来、5試合ぶりの代表14点目にも笑顔はない。「後半にチャンスはあったし、決め切れなかったのは大きな差。イタリアは全部決めてきた」。香川が目指す場所はまだ上にある。

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