脱・本田へ香川トップ下で“追試”

 「W杯アジア最終予選、イラク‐日本」(11日、ドーハ)

 サッカーW杯ブラジル大会出場を決めた日本代表のFW香川真司(24)=マンチェスター・ユナイテッド=が、W杯アジア最終予選最終戦のイラク戦にトップ下で先発出場する可能性が9日、高まった。右太ももに張りを抱える絶対軸のMF本田圭佑(26)=CSKAモスクワ=は、コンフェデレーションズカップ(ブラジル)に万全を期すため温存が濃厚。過去3度のトップ下先発で結果を残せなかった香川は「脱本田頼み」を掲げ、プレW杯を前に本職奪取の追試に挑む。

 ギラギラと照りつける砂漠の太陽に負けじと、その心中はメラメラと燃え盛っていた。本田不在の「Bプラン」=「香川トップ下起用」について振られると、背番号10を背負う男はためらうことなく、少しだけ口調を強めて言った。

 「誰が出ようが、誰が抜けようが、勝ち切る強さを身に付けなければいけないし、そういうものが試されるゲームになる」

 ドーハ入りした7日は喉を痛めた影響で完全静養したが、8日から再合流すると、別メニューが続く本田を脇目に戦術練習ではトップ下に入った。2列目の乾、岡崎らとよどみなくプレーする姿は、まるで水を得た魚のようだった。

 11年のアジア杯ではザッケローニ監督にトップ下での起用を直訴したほど、そのポジションへのこだわりは強い。ただ、2年前とは状況も立場も違う。ビッグクラブでプレーする選手だけに与えられた命題、日本を世界レベルへ引き上げるという任務とともに、同僚のイングランド代表FWルーニーのように、プレーする位置に関係なく、どこでも存分に力を発揮してこそ‐。選手としての哲学を学んだからだ。

 「どこで出るのであれ、しっかり準備をしている。本当に勝ちにいくことが大事だと思っているので、良い形で最終予選を終えて、コンフェデ杯を迎えられるようにチーム全員で準備をしたいと思う」

 ザッケローニ体制下で、本田がトップ下で先発した計18試合は12勝6分け。対して、香川がトップ下で先発した3試合は1勝2敗。しかも、チームが喫した計5敗のうち、本田不在時は4敗。「本田頼み」などというもろいチームではないはずだが…。香川がトップ下で輝けば、不安の種を抱える「ブラジルロード」も明るく照らされるはずだ。

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