森保ジャパン パラグアイと2-2ドロー 小川の釜本さん追悼弾&終了間際に上田が同点弾 チーム3戦ぶり得点に光
「国際親善試合、日本代表2-2パラグアイ代表」(10日、パナソニックスタジアム吹田)
日本代表はパラグアイ代表と2-2で引き分けた。前半に先制された後にFW小川航基(28)=NECナイメヘン=のミドルシュートが入り、追い付いた。後半に勝ち越されたが、終了間際に途中出場のFW上田綺世(27)=フェイエノールト=が同点ゴールを決めた。世界ランキング19位の日本は同37位のパラグアイと通算5勝5分け2敗。14日には世界ランク6位のブラジルと東京・味の素スタジアムで顔を合わせる。
2人の点取り屋が南米屈指の堅守をこじ開けた。アジアを除くと、2023年10月のチュニジア戦以来、約2年ぶりの複数得点。リードして守りに入るパラグアイに2度追いつく意地を見せ、ホームのサポーターをわかせた。
まずは、先発した背番号19だ。0-1の前半26分、味方が相手陣で体を張り、奪い返したボールが小川のもとへ。ペナルティー中央外から迷わず右足で振り抜いた強烈なミドルシュートは、相手GKにはじかれるも、真上に飛びラインを割らない。ワンバウンドしたボールがネットに吸い込まれると、小川は右手を突き上げ、大歓声を浴びた。
試合前には8月10日に81歳で死去した釜本邦茂さんをしのび、黙とうがささげられた。16年に磐田へ入団した際、クラブ関係者から「おまえは釜本さんのような選手になれると思うし、釜本さんを見ているよう」と言葉を受けていた小川。特別な日のゴールに「一喜一憂せず、何も満足することなく前進していければ」と前を向いた。
敗色濃厚となった後半追加タイム、今度は新たに「18」番を背負った上田が窮地を救った。憧れの父親が付けていた念願の番号でデビュー。スタジアムへ駆けつけた両親の前で結果を出し「少し恩返しできて達成感がある。一番うれしい」と喜んだ。
勝利こそできなかったが、2戦連続無得点に終わった9月の米国遠征から光が見えた。森保監督は「FWの点を取ってほしいポジションの選手が取ってくれた。いい意味で軸がしっかりする」と手放しでたたえた。小川は「ここからポジション争いも激しくなってくるので負けないようにしたい」と闘志を燃やす。迎える次戦は王国ブラジル。2人のストライカーがチームを引っ張り、金星を挙げてみせる。





