元日本代表GK権田修一が神戸を選んだわけ「W杯にもう一度」アジア制覇を懸けて両者の思惑がマッチング
元日本代表GK権田修一(36)が20日、完全移籍でJ1神戸に加入し、神戸市の練習場で行われた同日の全体練習に参加した。約1時間半の練習時間で、実戦形式にも参加するなど、加入後すぐにも本格的に汗を流した。練習後には報道陣の取材に応じ、自ら移籍に至った経緯や思い、今後の目標を語った。
国際Aマッチ38試合、14年のブラジル、22年のカタールW杯出場と大舞台で日本のゴールを守り続けてきた大物GKが、神戸に電撃的な移籍を果たした。サポーターにも公開された練習で、FW大迫やMF武藤、DF酒井など同じ粒ぞろいの代表経験者と実戦形式もこなし、元々豪華だった神戸の布陣が、さらに一段スケールアップした。
移籍は権田自身と神戸の思惑が重なって実現した。「もう隠すことはないので」。権田はその真相を自ら語った。
今季プレーしていたハンガリーのデブレツェニを6月までに退団。無所属だった状態で、早い段階に神戸からオファーを受けていた。しかし、権田は海外志向を優先し、神戸の永井秀樹SDらに「海外からオファーが来たらそっちを選択する可能性もあります」と正直に伝えていた。海外でのプレーを望んだわけは、「W杯に僕はもう一度出たいので」と3度目のW杯出場をかなえるためだ。
結局、代表入りへのアピールとなる移籍先は「実現できるレベルのクラブから、やっぱりなかなかオファーがなかった」と簡単には見つからなかった。ただ、以前からオファーを受けていた神戸はアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)出場中で、W杯出場へのアピールがかなう条件が整っている。権田は昨季のACLEに出場したアル・ヒラルが、プレミアリーグの強豪であるマンチェスター・シティをクラブW杯で撃破したことを例に挙げ、アジアの舞台で活躍することが、自身の価値を上げると説明。「ACLEで価値を上げられる。そこを持って加入を決めました」と語った。
神戸も第2GKの新井章大が今季絶望の負傷で離脱中。永井SDは「経験のあるトップのキーパーを補強するところで結論を出して、今回の獲得に至りました」と説明した。





