日本代表・森保監督 北中米W杯まで1年 決意の漢字は“和”「日本の文化や価値観を表現する」
サッカー日本代表の森保一監督(56)が2026年W杯北中米3カ国大会の開幕まで1年となった11日、京都市の漢字ミュージアムで行われたイベントに出席した。W杯に向けた決意の漢字に『和』の一文字を選択。「勝利を目指すと同時に、日本の文化や価値観を表現する」と、“大和魂”を持って悲願の優勝を目指していく姿勢を示した。
最終予選6発快勝締めから一夜明け、柔和な笑みを浮かべてイベントに姿を見せていた森保監督の表情が硬くなった。決意の漢字を書くために筆を持つと「試合より緊張するなあ」とポツリ。一筆一筆ゆっくりと思いが込められたボードには『和』の一文字がしたためられた。
「われわれは大和魂を持ってW杯の舞台に立つ。チーム作りとしても“和をもって貴(たっと)しとなす”というところ。選手たちが一人一人自立していて、“和して同ぜず”。選手を見ているときも語りかけていることを書かせていただきました」
自身の名前にもあり、世界の頂点を目指す意味での『一』や、指揮官がよく口にする“積み重ね”の『重』など大いに悩んだが、国を背負う者として、日本人の誇りが決め手になった。一例としてW杯の度に話題に上がる、日本人がスタジアムのゴミを拾って持ち帰る行動に触れ「間違いなく日本人しかやらない世界で唯一の考え方、価値観だと思う」と言葉に熱がこもった。
また、そういった助け合いの精神が日本の武器だと考える。次回26年W杯から出場チームが32→48に拡大。試合数、対戦可能性のある相手が増加することから、分析面も「本当に大変」と手が回らない。そこで大学、Jクラブ、代表のアンダーカテゴリーなど、より多くの組織からサポートを受けることを予定しているという。「サッカーファミリー総出でやっていく」と手を取り合って頂点を目指す。
開幕まで365日を切ったW杯。チーム力向上へ、今後実戦で以前の基本布陣だった4バックを再び試す可能性も示唆した。「最終予選で積み上げてきたものから、さらに積み上げる」。1年後、世界で大和魂フィーバーを巻き起こせるよう、最善の準備を尽くす。





