神戸3連勝で8位急浮上 チーム一丸でOGの1点守り切った DF本多“MVP級”活躍 MF武藤も復活アピール

 町田に勝利し、武藤(11)と笑顔でタッチを交わす神戸・大迫(撮影・西田忠信)
 後半、ドリブルで攻め上がる神戸・井手口
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 「明治安田J1、神戸1-0町田」(20日、ノエビアスタジアム神戸)

 神戸が町田に1-0で勝って3連勝とした。前節1位の福岡は清水に1-3で敗れ、勝ち点19から伸ばせなかった。前日に試合を終えて同21の京都がクラブ初の首位。柏は湘南に1-0で競り勝ち、2位に浮上した。監督解任に踏み切った横浜Mは浦和に1-3で敗れ、3連敗で最下位に転落した。MF北原槙が15歳9カ月13日でJ1最年少先発を果たしたFC東京はC大阪と1-1で引き分けた。

 チーム一丸でつかんだ3連勝にスタジアムが沸き立った。虎の子の1点を守り切り、昨季は最終節まで優勝を争った町田に勝利。吉田監督は「全員でゼロに抑えたのはチームにとって大きい」と目尻を下げた。

 “いぶし銀”のDF本多がキーマンとなった。194センチの町田の長身FW呉世勲に、173センチの体で身長差をものともせず空中戦を制し続けた。そして、前半終了間際には、自陣ゴール前の窮地で相手のシュートを決死のブロック。欠場したDFトゥーレルの代役センターバックとして、体を張り続けた。

 ピッチではガッツを示し続けた無失点の立役者。ただ、取材エリアに気恥ずかしそうに現れると、ブロックの場面にも「たまたま目の前に(ボールが)あった」と照れ笑い。指揮官は「全員がきょうのMVPだと思うけど、あえて一人挙げるなら本多」とうなった。

 粘りの守備が攻撃の流れを呼び込む。0-0の後半17分には、MF井手口の右サイドからのクロスが相手DFのクリアミスでゴールへ。幸運な形で先制点を奪うと、同36分には腰の故障から3試合ぶりに復帰した途中出場のMF武藤が、オフサイドで幻となったもののゴールネットを揺らし、復活をアピールした。

 連勝前はリーグの底でよどんでいた神戸が一気に息を吹き返した。6日の新潟戦終了時点の16位から8位に急浮上。そして今節は不在だったFWエリキやトゥーレルの復帰など、さらなる上昇の余地を残している。

 「自分たちが信じているサッカーをやっている。それが結果に出ている」と吉田監督。連勝街道の先にある首位奪取へ、突き進むだけだ。

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