横浜M・ホーランド監督解任 西野SD「失敗と認めざるを得ない」 選手からも不満、キスノーボ・ヘッドコーチが暫定的指揮
J1横浜Mの西野努スポーティングダイレクター(SD、54)らが19日、神奈川・横須賀市内で会見を開き、18日に契約解除を発表したスティーブ・ホーランド監督(54)の解任理由などを説明した。監督選任の責任者であった西野SDは「今年最初のプロジェクトの一つの失敗と認めざるを得ない」と非を認めた。
就任からわずか4カ月でのスピード解任となった。リーグ戦11節を終えてわずか1勝と低空飛行が続き、前節の清水戦(16日)では2点リードから痛恨の逆転負け。試合後の選手、チームの雰囲気の様子から「大きな事象であった」と、この敗戦が解任の決定打となった。
ホーランド新監督の下、昨季J1で下から4番目の62失点だった守備の改善を図ってきた。失点数は開幕から減少。一方で、極度の得点力不足に陥り、クラブが継承してきた攻撃的なサッカー「アタッキングフットボール」が見る影もなくなった。2年連続得点王のFWアンデルソンロペスからは「攻撃的なサッカーが今年になって急に変わった。正直言って良くない変化になった」と不満が出る惨状だった。
今後はパトリック・キスノーボ・ヘッドコーチが暫定的に指揮を執り、後任を探す。クラブとしては、昨年のキューウェル監督に続く2年連続シーズン途中での監督解任劇。名門にとって、これ以上同じ失敗は許されない。
◆スティーブ・ホーランド 1970年4月30日生まれ、54歳。イングランド出身。選手として1986年から91年までプレー。92年から指導者としてのキャリアをスタート。2011年から17年までイングランド・プレミアリーグの名門チェルシーでアシスタントコーチを務める。16年からイングランド代表のヘッドコーチに就任するなど、コーチ経験は豊富だったが、トップリーグでの監督経験はなく25年から指揮を執った横浜Mが初だった。



