U23大岩剛監督 56年ぶりパリ五輪メダル獲る 「質の高いチーム準備してきた」 4月から五輪最終予選

 今夏のパリ五輪でメダル獲得を目指す、サッカー男子U-23日本代表の大岩剛監督(51)がこのほどインタビューに応じ、4月からの五輪最終予選(カタール)に始まり、夏の本戦へ向けて戦う2024年への抱負を語った。A代表にも名を連ねるMF久保建英(22)=レアル・ソシエダード、GK鈴木彩艶(ざいおん、21)=シントトロイデン=を擁する世代で、銅メダルを獲得した1968年メキシコ大会以来、56年ぶりの五輪メダルを目指す。

 勝負の1年が幕を開ける。パリ五輪へ、まずは五輪最終予選を兼ねたU-23アジア杯で出場権を得ることが最重要課題だ。組み合わせも決まり、大岩監督は「良い準備をすることだけ。もう一回、3月に活動があるはずなので、そこで最終予選の準備をしたい」と話した。

 アジア杯1次リーグは韓国、アラブ首長国連邦(UAE)、中国と同組。この大会で3位以内に入るのは簡単なミッションではないが、さらに五輪年代ならではの難しいマネジメントも要求される。

 U-23アジア杯も五輪本戦も、国際サッカー連盟(FIFA)が定めるIW(国際Aマッチ)期間外。クラブ側に選手招集に応じる義務はない。IW期間内の3月にはA代表のW杯予選もある。つまり、どの選手が招集できるかは、その時々の状況次第となる。

 「重要な選手が招集できなくても見劣りしない、質の高いチームを毎回準備してきた。アプローチは変えず、コンセプトやスタイルをしっかり継続していく」とA代表以上に対応力が重要となる。

 大岩監督も海外視察だけでなく、インカレ(大学選手権)などの視察を重ねて幅広い選手に目を配る。同時にFW細谷(柏)やGK鈴木のA代表招集の機会が増える中でも「(人数は)まだまだ」と、A代表へ送り出せる選手の成長を促す使命も背負っている。

 ただ、難しいミッションだからこそ五輪でのメダル獲得の意義は大きい。「しっかりと金メダルを取りたいという目標は、ずっと選手たちに伝えている」と大岩監督。悲願達成へ、勝負の年へ挑む。

 ◇サッカー男子のパリ五輪への道 五輪最終予選を兼ねたU-23アジア杯は、4~5月にカタールで開催される。16チームが参加し、1次リーグは4カ国ずつ4組に分かれて総当たりで実施。各組上位2チームの合計8チームが決勝トーナメントに進出する。上位3カ国にパリ五輪の出場権が与えられ、4位はアフリカ勢とのプレーオフに回る。

 ◇大岩 剛(おおいわ・ごう)1972年6月23日、静岡市出身。清水商から筑波大を経て95年に名古屋へ加入。センターバックとして活躍し、00年には日本代表にも選ばれた。00年9月に磐田、03年に鹿島へ移籍。J1通算386試合10得点。11年に現役引退後は鹿島のコーチを経て17年5月に監督就任。21年にU-18日本代表監督、同年12月にパリ五輪を目指すU-21日本代表監督へ就任した。

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