J1神戸 再び繰り返されたシーズン中の監督交代 三浦淳寛監督と契約解除

 J1神戸は20日、三浦淳寛監督(47)との契約を同日付で解除したことを発表した。リーグ戦4分け3敗の開幕7戦未勝利とクラブワーストを更新するなど現在16位と低迷。成績不振による解任で、今季J1初の監督交代となった。

 三浦監督はスポーツダイレクター(SD)を務めていた20年9月にトルステン・フィンク前監督の退任を受けて就任。指導者経験のないままトップチームを率い、強化責任者が監督に就任する異例の人事だった。同年のACLでベスト4、昨季はクラブ史上最高の3位と着実に結果を残し、さらなる飛躍を求めて3季目を迎えていた。

 しかし今季は開幕前から新型コロナ感染拡大の影響で沖縄キャンプを中止にするなど、イレギュラーな事態も発生。負傷者、コンディション不良者も続出し、開幕からのリーグ戦未勝利が99年の5試合(1分け4敗)を超える7試合まで伸びていた。守備の強化に取り組んだ昨季のリーグ戦で一度も連敗しなかったように、今季もまだ連敗はないが、タイトル獲得を掲げるクラブとしては、このタイミングでの決断となった。

 4月16日からは「アジアNo.1」を掲げるクラブが最重要視するACLの1次リーグがタイで集中開催される。代表活動期間で、リーグ戦が2週間中断するこの期間にチームの再建を図る。

 3季目を迎えていた三浦監督は、神戸においては“長期政権”だったともいえる。17年から4年連続で行われたように、神戸ではシーズン中の監督交代は珍しくない。2度の監督交代があった05年と12年にJ2降格を経験しているように、監督交代が悪循環を呼ぶこともある。

 三浦監督はクラブを通じ「志半ばですがチームを離れる形になり残念です。2018年からヴィッセル神戸の改革に携わる事ができ、現場・フロント・サポーターと一緒に本気で闘えた事に心から感謝しています」とSD時代から4年3カ月、同じ目標に向かった選手、スタッフ、サポーター、家族へ感謝を示した。

 【神戸の監督変遷】(運営会社変更の04年以降)

 ▽04年 J1(11位) イワン・ハシェック、加藤寛

 ▽05年 J1(18位降格) 松永英機、エメルソン・レオン、パベル・ジェハーク

 ▽06年 J2(3位昇格) スチュアート・バクスター、松田浩

 ▽07年 J1(10位) 松田浩

 ▽08年 J1(10位) 松田浩

 ▽09年 J1(14位) カイオジュニオール、和田昌裕、三浦俊也

 ▽10年 J1(15位) 三浦俊也、和田昌裕

 ▽11年 J1(9位) 和田昌裕

 ▽12年 J1(16位降格) 和田昌裕、西野朗、安達亮

 ▽13年 J2(2位昇格) 安達亮

 ▽14年 J1(11位) 安達亮

 ▽15年 J1(12位) ネルシーニョ

 ▽16年 J1(7位) ネルシーニョ

 ▽17年 J1(9位) ネルシーニョ、吉田孝行

 ▽18年 J1(10位) 吉田孝行、林健太郎、フアンマヌエル・リージョ

 ▽19年 J1(8位) フアンマヌエル・リージョ、吉田孝行、トルステン・フィンク

 ▽20年 J1(14位) トルステン・フィンク、三浦淳寛

 ▽21年 J1(3位) 三浦淳寛

 ▽22年 J1 三浦淳寛

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