新外国人選手が入国できない…INAC神戸は米国人CB獲得を断念 新型コロナ影響

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため国が行っている外国人の上陸拒否によって、各スポーツの外国籍選手が日本に入国できていない。10月に開幕を控えるバスケットボール男子BリーグやバレーボールVリーグ、来年1月開幕を目指すラグビートップリーグで同様の事例が相次いでいるという。

 サッカーも例外ではない。サッカー女子プレナスなでしこリーグ1部のINAC神戸は今夏、元女子日本代表「なでしこジャパン」MF川澄奈穂美(34)に加え、米女子プロリーグNWSLから米国人センターバックの獲得に乗り出していた。交渉は仮契約に至り、日本国内でのメディカルチェックと正式契約を残す最終段階に入り、PCR検査も陰性判定を得ていたが、8月下旬に来日した米国人選手は羽田空港で入国拒否となった。

 米国人選手は羽田空港内で一夜を明かし、米国への帰国を余儀なくされた。数日後、在留資格は認定されたが、日本での就労ビザ取得は不透明な状況のまま時間が過ぎていった。女子サッカーの移籍期間は米国は9月2日、日本は同4日に閉じられる。就労ビザ取得が間に合わなければ、この米国人選手は日米どちらのチームにも所属できず、プレーする場を失ってしまう。INAC神戸は獲得を断念し、契約解除の手続きを行った。女子プロリーグ「WEリーグ」開幕を来秋に控え、「外国籍選手を積極的に補強して活性化させたかった」と関係者は肩を落とした。

 政府は9月から、在留資格を持つ外国人の再入国について、条件を満たせば原則容認する方針を固めたが、新規入国の制限は当面継続されるとみられ、新たな外国籍選手の獲得はほぼ不可能となっている。ある選手を求めるクラブがあって、そのクラブでのプレーを求める選手がいる。にもかかわらず日本の地を踏むことができない状況が続いている。関係省庁による緩和処置が期待される。

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