さらばトーレス「神の子」よ永遠に…胴上げ9度
「明治安田生命J1、鳥栖1-6神戸」(23日、駅前不動産スタジアム)
現役最後のピッチを一歩一歩踏みしめた。J1鳥栖の元スペイン代表FWフェルナンドトーレス(35)はスタジアムに響き渡る応援歌に耳を澄ましながら、スタジアム史上2番目、今季最多の2万3055人の観衆に手を振った。「好きなことで仕事ができて恵まれた人生だと思っている」。チームメートの手で背番号と同じ9度宙に舞い、吹っ切れたような笑顔を見せた。
試合後、スペイン代表をともにした盟友のイニエスタ、ビジャと抱き合った。引退セレモニーの最後には四方のスタンドに深くお辞儀。日本語で「アリガトウゴザイマス」と感謝の気持ちを伝えた。
今後鳥栖のアドバイザーとして下部組織などの育成に携わる。引退セレモニーでは「いつの日かこの街にチャンピオンのクラブを持つことができるように働きかけていく」と誓った。Jデビューから約1年1カ月。18年間のプロ生活を九州の鳥栖で終えた「神の子」は、愛する地のために汗をかき続ける。