J1川崎 中村憲剛「置いた瞬間、分かった」芸術的FK弾で15年連続ゴール

 「明治安田生命J1、川崎1-1鹿島」(1日、等々力陸上競技場)

 第2節の1日目が行われ、2連覇中の川崎はホームで鹿島と対戦して1-1で引き分けた。前半9分にMF中村憲剛が直接FKを決めて先制したが、同21分に鹿島FW伊藤翔に同点弾を許した。

 予感が確信に変わったのは、蹴った瞬間よりももっと前だった。前半9分、FW小林が倒されて得たFK。ゴール前やや左、距離は約20メートル。「すべてのフィーリングがぴったりと合った。置いた瞬間、『自分がしっかり蹴ったら入るな』という確信があった。積み重ね、蓄積です」。

 力みのないフォームから放たれた弾道は、相手が築いた6枚の壁をすり抜け、左のゴールポストをかすめてネットに吸い込まれた。

 今季初得点。プロ17年目の中村にとっては、J1初挑戦となった05年から続く、J1での連続得点を15年に伸ばした。15年連続という記録は、昨季で引退した元鹿島の小笠原氏が持つ17年連続につぐ数字で、MF遠藤保仁(G大阪)、FW中山雅史(沼津)と並ぶ2位タイの記録となった。

 ただ、チームは先制後に追いつかれて、開幕から2戦連続のドロー。3連覇を目指す今季は、特に対戦相手からのマークが厳しく「なりふり構わないというか、FC東京、鹿島といった名のあるチームも、引いて守ってカウンター(狙い)で、勝ち点を取らせずにくる」という感覚があるという。それでも「そこまでリスペクトしてくれるのは、去年とおととしに残した結果。それを上回れないようでは、3連覇には到底とどかない」とキッパリ。

 連動性の高いスタイルで相手を崩す手法は、年々アップグレードさせていっているだけに「チャンスの数をどんどん増やしたい」。高みを目指して積み上げていくことが、3連覇につながっていくと信じている。

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