川口涙の引退会見 “もう一度サッカーやるとしても、もう一度キーパーをやる”

 会見で声を詰まらせるSC相模原・川口
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 サッカー元日本代表、J3相模原のGK川口能活(43)が14日、相模原市役所で現役引退会見を開いた。94年から25年間のプロ生活で、この日が「最も喜ばしい日」と関係者全員に感謝し、時折こみ上げる涙をこらえながら感謝した。「GK」というポジション、仕事についての思いを熱く語った。プレーは12月2日の今季最終戦まで続け、同日引退セレモニーが行われる。

 25年分の思いをはき出した。「今は感謝の気持ちしかありません」。各クラブ、指導者、家族。自分を支えてくれた人々に思いを巡らせた。自分のために多くの人が集まった会場を見て「泣いていた」という川口は、この日を「最も喜ばしい日」として会見でこみ上げる涙を封じ込めた。

 この1、2年間抱えていた迷いを、ロシアW杯での日本代表の戦いを見て振り切った。「世界で戦える日本サッカーになってきている」と実感し、「選手としてではなく、違った形で貢献したいという思いが強くなり、引退する覚悟を決めた」と明かした。

 1996年アトランタ五輪でブラジルを破った「マイアミの奇跡」や2000年、04年のアジア杯連覇の立役者。W杯での4大会連続メンバー入りは川口とGK楢崎正剛(名古屋)だけだ。だが、輝かしい経歴の裏で180センチというGKとしては小柄な体格を指摘されることもあった。「何とか自分が克服する」と身のこなしやジャンプ力で補った。派手なセーブは努力のたまものだった。

 12月2日の鹿児島との今季最終戦が最後の試合となる。今後は「現場で指導者として、自分の経験したことを伝えたい」と語った。兄に勧められ始めたGKという職業。「もう一度サッカーをやるとしても、もう一度キーパーをやると思います」と言い切った。

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