トレス、おっとこまえ鳥栖入団!移籍理由は金じゃない「日本を愛しています」

 サッカーの元スペイン代表FWで、欧州選手権優勝2回、W杯優勝1回に貢献した世界的ストライカー、フェルナンドトレス(34)が15日、都内で行われたJ1鳥栖の入団会見に臨んだ。米国や中国など多くのクラブからオファーがあったとされる中で、「日本を愛しています」と、金銭面を超えた理由で日本行きを決めたと明かした。背番号は「9」。契約は1年半で1年延長のオプション付き、年俸7億5000万円とみられる。16日にチームに合流し、22日の仙台戦での出場を目指す。

 スペインの“エル・ニーニョ(神の子)”が日本に降り立った。「みなさん、こんにちは」と日本語であいさつし、「大きな挑戦」と移籍を表現。「より上を目指す。今後数年間で重要なクラブになる」と、現在17位でJ2降格の危機に沈むチームを高みに押し上げると誓った。

 所属していたスペインの名門アトレチコ・マドリードからの退団を表明したのが4月9日。それから「最初に関心を示してくださった」のが鳥栖だった。「考える時間がほしい」という要求に応じ、家族へのサポートなど“三顧の礼”以上の誠意を見せられ、「私への信頼感がすごくある」と心を動かされた。

 Jリーグ公式サイトによる誤発表などで一時は破談とも報じられたが、日本への関心は持ち続けていた。一足先に神戸加入が決まったMFアンドレス・イニエスタ(34)とも連絡を取っており、「同じような動機を持っていると思いますし、2人とも日本のことを愛しています」と思いを語った。チームが軌道に乗ったら、という条件付きで「日本全土を回りたい」と探究心をのぞかせ、「素晴らしい日本という国の滞在を楽しみたい」と異文化交流に期待した。

 初陣は最短で22日、ホームでの仙台戦。「何分でもいいので試合に参加できれば」と意気込む。16日にはチームメートと対面するが、「基本となるのは結束力であり、友人として一緒に戦っていくこと」と同じ目線で歩んでいくと約束した。内面も外見もイケメンなストライカーが、Jに世界レベルのプレーを注入する。

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