ミスターセレッソ・森島が歓喜の胴上げ「本当にうれしい」
「ルヴァン杯・決勝、C大阪2-0川崎」(4日、埼玉スタジアム2002)
初の決勝に進んだC大阪が2-0で川崎を下して初優勝を飾り、賞金1億5千万円を獲得した。前身のヤンマーから1993年にC大阪となってからは初のタイトル。
初代背番号8が念願のタイトルを手にした。クラブOBで今季から強化部長を務める元日本代表の森島寛晃氏。選手に促され優勝カップを高々と掲げた森島氏は「歓喜の輪に今まで一度も入れなかったので本当にうれしい」と喜びに浸った。
3度の天皇杯準優勝と2度のリーグ戦V逸。その全ての試合に出場していた。忘れられない一戦がある。00年5月27日、首位で迎えた第1S最終節。勝てば優勝の一戦で川崎に延長Vゴール負けを喫した。雨の長居に散った桜。森島氏は人目もはばからず涙した。
翌日は日本代表の合流日で、西沢氏と一緒だった森島氏だが「ふだんあれだけしゃべるのに一言もしゃべらずに移動した」という。代表では優勝した横浜Mの選手に「ありがとう」と言われ悔しさは募ったが「優勝したいという思いは強くなりました」。その思いは現役を退いた今も変わらない。
現役時代に同僚だった尹晶煥監督からは「持ってない人」といじられていたが、不名誉な称号は返上した。胴上げでは2度宙を舞った…ように見えたが選手が重さに耐え切れず落下。お腹の大きくなった“ミスターセレッソ”は幸せそうに笑った。