川崎 またもVに届かず…4度目の決勝で4度目の完封負け

 「ルヴァン杯・決勝、C大阪2-0川崎」(4日、埼玉スタジアム2002)

 初の決勝に進んだC大阪が2-0で川崎を下して初優勝を飾り、賞金1億5千万円を獲得した。前身のヤンマーから1993年にC大阪となってからは初のタイトル。8年ぶり4度目の決勝進出を果たした川崎だったが、またも準優勝に終わった。

 また、届かなかった。まだ、足りなかった。Jリーグ杯は4度目の決勝ですべて零敗。天皇杯準優勝1回、Jリーグ年間2位3回と合わせて、8回目の銀メダル。無冠返上の目標は、またもかなわなかった。

 自身7度目の2位となったMF中村は「スキを見せずにスキを突いていこうと言ってきたが、(ミスで)失点してしまった」と肩を落とした。開始47秒にクリアミスから失点。そこからゲームプランは狂った。

 ゴール前を固める相手に攻勢に出るも、攻めている割にビッグチャンスは生まれない。0-1のまま時間だけが過ぎていく。FW小林は「いつも通りのプレーができない選手が多かった。全員が普通のプレーをすれば勝てた」。決勝の重圧に試合展開が加味されて、硬さにつながった。

 今春のキャンプで「初タイトル」を合言葉にスタートした。昨季より充実した戦いで躍進。だが、王手をかけながら、またも逃した。中村は「足りないものが正直、分からない」。届かない頂。年輪を重ねたその表情に、無念さをにじませた。

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