C・ロナ 鹿島の力に“ハット”した レアル、まさかの死闘…冷や冷やV

 「クラブW杯・決勝、鹿島2-4レアル・マドリード」(18日、日産スタジアム)

 欧州王者のレアル・マドリード(スペイン)は開催国枠のJ1鹿島と対戦して、4-2で勝利。2大会ぶり2度目の世界一へと上り詰めた。前半9分にフランス代表FWカリム・ベンゼマ(29)が先制ゴール。だが、その後、一時は逆転を許す苦しい展開となった。後半15分にはポルトガル代表FWクリスティアノ・ロナウド(31)がPKを決めて同点。迎えた延長戦では、延長前半にC・ロナウドが2発を決めてハットトリックを達成。公式戦無敗記録も37試合に伸ばした。

 ゴールという言葉は、そしてタイトルという言葉は、今季のこの男のためにあるのかもしれない。2-2で突入した延長戦。まばゆい輝きを放ったのは、やはりC・ロナウドだった。延長前半8分、高い集中力を保っていた鹿島守備網を、背番号「7」は一瞬のスキを突いて抜け出した。冷静に左足を振り抜くと、地をはう弾道がGK曽ケ端の股間を抜いてネットを揺らした。

 大歓声に応えるように、両腕を大きく交差させるゴールパフォーマンスを披露。6万8742人が集まったスタンドのあちこちから、フラッシュの光が注がれた。さらにその6分後にも追加点で後半15分のPKを含めハットトリックを達成。延長後半7分、交代を告げられると威風堂々とピッチを後にした。

 だが、誰がこんな苦戦するレアルを想像していただろう。先制しながら、一時は逆転を許した。「苦しめられるのは覚悟していた」とジダン監督は振り返ったが、時計が進むにつれてベンチを飛び出し、大声で選手たちに指示を送る場面が増えた。後半15分、PKで同点弾を決めたC・ロナウドは、ゴールパフォーマンスではなく、真っ先にボールを拾いに行った。プライドにかけて負けられない一戦。レアルは紛れもなく、本気だった。

 それほどの激闘だっただけに、試合を決めて大会MVPに輝いたC・ロナウドはふっと息をついた。「3得点でチームに貢献できて良かった」。今年はクラブでは欧州CL、欧州スーパー杯を制し、ポルトガル代表としては欧州選手権で初優勝。個人では6日前にバロンドールも受賞した。そしてクラブW杯制覇。「完璧な1年の締めくくりになった」。ヒーローは、そう言って笑った。

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