徳島3発快勝!鈴木が復活V弾

 「J2、徳島3-1水戸」(12日、ポカリ)

 徳島が3‐1で水戸に快勝した。前半16分にFW津田知宏(27)が先制点を決めると、同37分には、故障から復帰して今季初出場初スタメンのMF鈴木達也(30)が復活ゴール。前半ロスタイムにも高崎寛之(27)が追加点を奪った。

 前節とは“別人”のようだった。徳島が3ゴールを奪って水戸に快勝。1週前は怒号が飛び交ったピッチに、サポーターから満足げな拍手が降り注いだ。

 帰ってきた30歳が、チームのムードをガラリと変えた。1‐0の前半37分。右サイドからのクロスのこぼれ球に、ゴール前に詰めていた鈴木が反応。右足で豪快にネットを揺らした。今季初出場初先発で決めた一撃。「全員がハードワークしてくれたおかげで生まれたゴール」と、前主将らしい表現で振り返った。

 切れ味抜群のドリブルと豊富な運動量で信頼を集める鈴木。独特のヘアスタイルでサポーターにも人気の背番号「10」だが、今季開幕直前の練習試合で左膝を負傷した。。2カ月間のリハビリを経て復帰。「チームに迷惑をかけたから、きょうはその分も走ってやろうと思った」。出遅れの鬱憤(うっぷん)を晴らすようにピッチを駆け回り、勝利を呼び込んだ。

 4月28日の第11節・群馬戦で4失点し、6日の前節・熊本戦も0‐3の惨敗。故障者も相次ぎ、順位は17位まで降下した。

 低迷脱出へ、小林監督はシステムの変更を決断した。昨年の就任当初から採用してきた3‐4‐2‐1から、4‐4‐2に。左MF鈴木と右MF宮崎は今季初先発。思い切った起用が的中し、指揮官は「強い気持ちで戦い、結果を出してくれた」と選手をたたえた。

 次節は今季好調の岡山と敵地で激突する。「きょうみたいな試合を続けることが大事」と鈴木。危機感が生んだ3ゴールを起爆剤に逆襲を開始する。

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