お帰り鮫ちゃん!8658人が大歓声

 試合途中に水を浴びる鮫島(撮影・持木克友)
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 「なでしこCL、仙台3‐0長野パルセイロ」(16日、ユアスタ)

 女子サッカー、なでしこリーグの2部に当たるチャレンジリーグの仙台に7月に加入した日本代表DF鮫島彩(25)が長野戦で、新天地デビューを果たした。チャレンジリーグ史上最多となる8658人の観客が詰めかけた中、右太もも違和感の影響で後半開始から登場。代表とは異なり、中盤の左サイドという攻撃的ポジションでも存在感を見せつけた。

 ハーフタイムが終わる間際だった。黄色いユニホームに身を包んだ鮫島がピッチに現れると、スタジアムがこの日一番の歓声に包まれた。昨季まで所属したフランス1部・モンペリエを退団し、国内では686日ぶりに経験するリーグ戦。8月の入団会見で宣言していた通り、代表とは異なる攻撃的なポジションに向かった。

 左からのクロスにミドルシュート。鮫島のプレーが、停滞気味だった攻撃陣に彩りを加えた。2‐0の後半38分には、ゴール前の混戦からシュート。ポストに当たって跳ね返ったが、これがMF高橋のゴールを“アシスト”した。「攻撃的なポジションで出るからには、ゴールにからむプレーが求められる」。右太ももに違和感を抱える中、どう猛に攻め続けた。

 “鮫”が、人気者の“パンダ”になった。観客数は、同リーグ史上最多の8658人が詰めかけた。仙台は、福島第1原発事故の影響で休部となった東京電力マリーゼの移管先。06年からマリーゼに所属した鮫島にとっては“古巣”だけに、歓迎のメッセージが書かれた横断幕も用意され「ピッチに入ったときにサポーターの多さと、応援の熱さにびっくりした」と目を白黒させた。

 残り5試合で、仙台は2位に勝ち点4差をつけて首位をキープ。目標に掲げるなでしこリーグ昇格に向けて「すべての試合で勝ち点3を取りたい」と意気込む一方、「次のステップで戦うためには、チーム全体の質が足りないと思うので、もっと練習していきたい」と反省も忘れなかった。

 海外の名門クラブから、国内の2部リーグのクラブへ。苦しみ抜いた末に選んだ新天地で、一歩目を踏み出した。「プレッシャーを楽しめるくらい思い切りやっていきたい」。新しい挑戦の火ぶたが切って落とされた。

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