井岡一翔、試合中に息子の友達の声援聞こえ「笑いそうになった」自身731日ぶり白星に安堵「勝つ感覚想像できなかった」

 「ボクシング・WBA世界バンタム級挑戦者決定戦」(31日、大田区総合体育館)

 元世界4階級制覇王者でWBA世界バンタム級9位の井岡一翔(36)=志成=が、同11位マイケル・オルドスゴイッティ(24)=ベネズエラ=に4回2分42秒、鋭い左ボディーでKO勝ちした。7カ月ぶりの再起戦でバンタム級転向初戦を飾り、23年の大みそか以来731日ぶりの白星となった。日本男子で史上初の世界5階級制覇にも大きく前進し、試合後のリング上では「できれば、井上拓真チャンピオンに挑戦させていただきたい。来年5月に井上尚弥選手と中谷潤人選手が東京ドームで試合をすると聞いているので、そこで僕たちも盛り上げられたら」と表明した。

 元4階級制覇のレジェンド王者は丸2年ぶりの白星を挙げ、久々の勝ち名乗りを受けた。「不安があったわけではないが、勝つって感覚が遠のいていたので(試合前は)終わってから勝った感覚を想像できなかった。自信がなかったとかじゃなくて、単純に勝ちから遠のいて、勝つってどういう感じやろうって」と率直に明かし、「一番うれしかったのは応援してくれている方が悲しい顔じゃなく、うれしい顔で喜んでくれている姿を見たら、頑張ってきて良かったと報われる」と胸をなで下ろした。

 今大会は自身のファイトマネーで15歳以下の子供と保護者50組100人を招待した。会場でも子供の声援が目立ったが、井岡は「招待もそうだが、息子の学校の友達たちが、ずっと『井岡さん頑張って』と(笑)。想像以上に試合中に聞こえていて、力をもらったが、心の中で笑いそうになった」と表情を崩した。家族ぐるみで親交のある子供もいるといい、「リアルに顔とかが浮かぶので。(実際に)知ってるんですよ(笑)。声を聞いて『たぶんあの子が言ってるんやろな』とリアルに感じて、心の中で面白かった。力になったけど、『わかってるよ、もうちょっと我慢して見てて。もう倒すから』って思ってました(笑)」と、意外な試合中の胸の内を明かした。

 新たな階級で快勝し、2026年はビッグマッチを狙う。「バンタム級で王者に返り咲くことが皆さんへの恩返し。今日は必ず最後にKOをお見せしたかったので、それが実現できてよかった。僕自身、こうして皆さんの前で勝利するのが久しぶりなので、久しぶりになったが勝利する姿を見せられて良かった。自分の志、目指しているものがあれば年齢は関係ないと証明したい」と言葉に力を込めた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス