井岡一翔「一番戦いたいのは井上拓真選手」 世界5階級制覇へ日本人対決意欲 大みそか再起戦「やってきたこと破壊して挑戦」

 バンタム級初戦の挑戦者決定戦を発表した井岡一翔(撮影・園田高夫)
 世界バンタム級挑戦者決定戦が決まった井岡一翔(左)と世界ライトフライ級挑戦者決定戦に挑む吉良大弥(撮影・園田高夫)
 大晦日の世界戦を発表した井岡一翔(撮影・園田高夫)
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 ボクシング元世界4階級制覇王者でWBA世界バンタム級9位の井岡一翔(36)=志成=が、12月31日に大田区総合体育館で7カ月ぶりの再起戦を行うことが28日、主催者から発表された。バンタム級転向初戦で、WBA世界同級挑戦者決定戦としてベネズエラ同級王者のマイケル・オルドスゴイッティ(24)=ベネズエラ=と戦う。井岡は都内で会見し、「バンタム級初戦でこのようなチャンスをもらってありがたい。大みそかにいい内容で勝って、タイトルマッチにつなげたい」と意気込みを語った。

 日本男子初の5階級制覇を新たな目標に掲げて殴り込むバンタム級は、多くの日本勢が活躍する黄金階級。WBA王者の堤聖也(29)=角海老宝石=は12月17日にWBA暫定王者ノニト・ドネア(43)=フィリピン=との団体内統一戦を控えており、さらに今月24日にはWBC王者決定戦が行われ、井上拓真(29)=大橋=が那須川天心(27)=帝拳=を撃破して王座に返り咲いた。

 日本人世界王者との対戦の機運も高まる中、井岡は「そういった選手と戦いたい思いで上げた。自分が上げることでより盛り上がり、その中で王者に返り咲いて5階級制覇をしたい。まず大みそかに勝って、そういう試合を実現させたい」と意欲を示した。

 すでに堤や拓真陣営からも井岡戦に興味を示す声が届いているが、レジェンド王者は「僕は挑戦する立場なので(日本人対決は)やりたい。正直、誰と一番やりたいかで言えば、(井上)拓真選手ですね」と明言した。「評価的には一番高いんじゃないですか。前回の試合(天心戦)を踏まえて。また、盛り上がりを考えても、拓真選手(とのカード)が一番ファンの方も見たいんじゃないかと思う。僕は誰とでも戦いたいが、しいてその3人(堤、ドネア、拓真)で言うなら、拓真選手とやりたい」と明かした。

 井岡自身は昨年7月、WBA・IBF世界スーパーフライ級王座統一戦でフェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)に敗れ陥落。今年5月の雪辱戦でも判定負けし、プロ初の2連敗を喫した。その後、10月に「バンタム級に上げて5階級制覇を目指す」と現役続行を明言していた。

 井岡は「現役中にバンタム級に上げることは考えてなかったが、現実的に挑戦すると決意した時に、今までやってきたことを一度破壊して、自分のボクシングに対する考えや取り組みを変えることを意識している」と明かし、「選択肢として、どちらかというと追い詰められているという感覚。連敗して、現役を続けていく上で、バンタム級は残りのボクシング人生を考えたときの大きな挑戦。今までは頭になかったが、前回負けたからこそ、より大きな挑戦をして、連敗から脱出する切り口にしたい」と不退転の覚悟を示した。

 また、この大会の模様はLeminoプレミアム/ひかりTVで独占生中継される。

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