米プロレスラーでスーパースターのハルク・ホーガンさんが２４日、米フロリダ州の自宅で死去した。７１歳だった。ＡＰ通信によると、自宅で心臓発作を起こし、搬送先の病院で死亡が確認された。筋肉隆々な体型にパワフルなファイト、そして華やかなパフォーマンスで人々を魅了し、近年の米プロレス界の象徴ともいえるレジェンドだった。

　１９７７年にプロレスラーとしてデビューし、７９年から「超人ハルク」を由来にハルク・ホーガンを名乗った。８０年からは新日本プロレスに参戦し、右手人差し指を高々と上げ「イチバーン！」と叫ぶ決めポーズがおなじみとなり、黒のショートパンツに白字で「一番」と書いたものをコスチュームにした。８３年６月２日の蔵前国技館で行われたＩＷＧＰ決勝戦では、必殺技「アックスボンバー」でアントニオ猪木をＫＯするという衝撃的なシーンも生んだ。

　その後、米ではＡＷＡを経てＷＷＦ（現ＷＷＥ）に復帰し、スーパースターとなった。ＷＣＷ時代にはヒール軍団「ｎＷｏ」を結成して一世を風靡。ヒールとしても一時代を築いた。

　ＷＷＥはＸの公式アカウントで「ＷＷＥ殿堂入りを果たしているハルク・ホーガン氏ご逝去の報に接し、ＷＷＥ一同、心よりお悔やみ申し上げます。ポップカルチャーにおいて最も象徴的な人物の１人として知られ、１９８０年代にはＷＷＥが世界的な認知を得る上で非常に大きく貢献してくださいました。ＷＷＥはホーガン氏のご家族、ご友人、そして世界中のファンの皆さまに心より哀悼の意を表します」と悼んだ。

　◆ハルク・ホーガン　１９５３年８月１１日、米南部ジョージア州出身。本名はテリー・ボレア。１９７７年にプロレスデビューし、７９年、テレビ番組「超人ハルク」を由来に現リング名に変更。８０年に新日本に参し、アントニオ猪木の好敵手として名勝負を繰り広げた。世界最大のプロレス団体ＷＷＥで何度も王座を獲得し、２００５年にＷＷＥ殿堂入りを果たした。映画「ロッキー３」など多く出演し、プロレス界の枠を超えたスターとして活動していた。２０１センチ、１２０キロ。