佐々木尽を衝撃KOのノーマン「彼の姿勢は好き」若き王者の貫禄は圧巻【一問一答】

 「ボクシング・WBO世界ウエルター級タイトルマッチ」(19日、大田区総合体育館)

 WBO世界ウエルター級選手権で挑戦者の佐々木尽(八王子中屋)を衝撃KOで倒し、2度目の防衛に成功したブライアン・ノーマンが会見を行った。24歳ながら王者としての立派な貫禄を漂わせた。以下、一問一答。

-2度目防衛、今の気持ちは

「大変素晴らしい気持ちでいます。リングの上でも言ったんですけども、自分のやるべきことをやって、そして勝利を収めました。本当に私はみんなのことが大好き、日本が大好きです。そして、リスペクトを持って私に接してくれたことをありがたく思っていて、自分自身も皆さんに敬意を持っています。またここに戻って試合をしたいと思います」

-佐々木尽と向き合って、リングで何を思った

「相手のことというよりも、自分はいつも自分自身に集中していますので、向こうが自分に挑んでくるよりも、俺がやってやるという、俺が戦ってあげるんだというような気持ちでいました」

-最後は左フック、振り返って

「彼のやって欲しいこと、やって欲しくないことっていうのがあったと思うんですけど、特に彼が嫌がることをやるということが大事だなと思いました。その前に2回ダウンを取ったと思うんです。なのでそういったところから、彼の隙みたいなものは見えていましたので、セットアップをして右を当てたところでフィーリングが良かったのでそこから倒していきました」

-佐々木のパンチで効いたのは

「そうでもなかったですね。もちろん彼はタフガイであって、彼の全身全霊で挑んできてくれたと思ってたんですけど、全てのパンチ、自分が受けても大丈夫でしたし、受けてないパンチもたくさんあったと思うんですけど、そこまで効いたパンチはありませんでした」

-今後について

「これはどういう風に何が動いていくかっていうところは全ては様子を見ていこうっていうことなんですけれども、自分自身は今日見せられたような素晴らしいパフォーマンスを見れること、ノックアウトオブザイヤーを取れるようなパフォーマンスをすること。自分自身の力を継続していくことだと思っています」

-ウエルター級において、日本人ファイターと世界の頂は遠いか?

「佐々木尽選手と試合しましたけれども、彼がなぜ日本のトップに君臨していたのかっていう理由がある。その理由が分かったと思いました。ああいうエンディングにはなってしまったんですけれども、それは自分自身が時間をかけて彼をああやって疲れさせて、そしてKOするべきところでできたところだったので勝利を挙げましたが、彼自身も19勝1敗、17KOって、これだけのKOの数を積み重ねられるだけの強さのある選手でした。そして、強さ、皆さん見ましたよね。1ラウンドで2回ダウンを取ったにも関わらず彼はすぐに立ち上がりました。あれこそが彼の強さだと思いますし、これからも素晴らしいウエルター級がつづいていくと思います」

-佐々木の嫌がることは何と分析したか

「多分自分にパンチを当てられるのは嫌だったと思うんですけれども、当たるなって思った瞬間っていうのがずっとありまして、それがいつかと言うと彼がパンチを打った後です。あのパンチは毎回出すと、オープニングが、隙が出てしまう。その隙っていうところを自分見抜いていたのでその隙を攻めにいきました」

-佐々木は試合中に「来い来い」と叫んでいたが

「最高だと思いました。とても元気のある選手だなと。でもああいったところがあるからこそ人気があるんだなというところも思いました。なので、自分自身はスマートに戦おうと思っていたので、そういうところには付き合わなかったんですけど、彼のああいう姿勢は好きですし、また挑戦できたらいいですね」

-ジャロン・エニスか、マニー・パッキャオとマリオ・バリオスの勝者かどっちとやりたい

「バリオスとパッキャオの勝者っていうところは是非そこは興味がある対戦だと思っています。なぜかというと、自分はWBCのベルトがとても欲しいです。今、こうやって見ていただいても、殿堂入りしている選手は必ずみんなWBCのベルトを持っています。なので自分もWBCのベルトが欲しいです」

-初回、2回ダウンを取ったがその後は冷静に攻めた

「1回できたことは2回できる。2回起こったことは絶対3回目があるというように考えています。あとは、前回の試合から、焦ってはいけない。丁寧にやっていこうっていうところを学びました。それができないと、今回も同じことの繰り返しになってしまうなと思ったので、その前回からの学びを大事に冷静に忍耐強くやっていきました」

-佐々木のガードが空くと分かったのは試合前?試合中?

「過去の試合を見てアメリカにいる時から研究していて、そういうところから少し印象はあったんですが、実際に戦ってみて目の前で見るファイトと映像として見ているものは違うので、そこに重きを置かずにはいました。ただ、リングに上がってみてやはり少し隙が見えていたっていうところがあったので、これが実際にあるんだなというところは感じました」

-過去3試合の内容が素晴らしいが

「何かを達成する、そして何かを得るではないんです。自分がチャンピオンになると今度は追われる立場になるわけです。そうすると、自分自身ひとりを的確に追ってくる選手が出てくる。そうすると自分にとってはチャンピオンになることが一番楽なことになってきて、そこから先がもっと難しい。だからこそその難しさを克服するために何をするかっていうのが大事になってくると思います。佐々木選手が実際にわざわざアメリカを訪れて挑戦状をたたきつけるということをしましたよね。あれなんですよね。自分がチャンピオンになるとああやって追ってくる人が増える。で、自分はチャンピオンになったからと言って、座ってぼんやりしてられないんです。そこから追われる立場になると、今度は自分は何をするべきかではなく、見えないものを追っていなかいといけない立場になるんですね。なので、自分は止まらずに転がり続ける、動き続けることっていうのが大事だと思いました」

-あえて日本で試合をした理由と、試合をして得られたものは

「皆さん見てください。このように集まってくれることにも私は感謝しています。自分自身が、世界チャンピオンとはなんたるかというものを皆さんに見せたいという思いがありました。リングの中で戦うことはもちろんですけれど、こうやってじかに見ることで強さを感じることができると思います。じぶんは、その世界チャンピオンとはなんたるかということを日本の皆さんに見せられたと思います。日本だけではなく、もちろんアメリカでもそうですし、イギリスやアフリカの会場で自分自身がそういった世界チャンピオンとは何かを見せていけたらいいなと思います」

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