“激闘王”八重樫9回に散る 2年7カ月ぶり執念の世界戦も無念のストップ

3回、モルティ・ムザラネ(右)の左ストレートを浴びる八重樫東=横浜アリーナ(撮影・棚橋慶太)
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 「ボクシング・IBF世界フライ級タイトルマッチ」(23日、横浜アリーナ)

 トリプル世界戦のセミファイナルでIBF世界フライ級タイトルマッチが開催され、元世界3階級王者で同級14位の八重樫東(36)=大橋=は9回2分54秒TKOで、王者のモルティ・ムザラネ(37)=南アフリカ=に敗れ、王座返り咲きはならなかった。

 ガードが固く、パワフルな王者に対し、八重樫はフットワークとスピードを駆使して序盤を戦う。しかし4回にボディー連打でチャンスをつかんだ八重樫が仕掛けると、試合は一転、激闘モードに。八重樫はボディー攻撃でうまく戦っていたが、8回に左ボディーを効かされると防戦一方に。9回も右ストレートでグロッキーとなり、レフェリーが試合をストップした。

 WBAミニマム、WBCフライ、IBFライトフライと3階級を制してきた“激闘王”八重樫。しかし17年5月のIBF世界ライトフライ級王座3度目の防衛戦でミラン・メリンド(フィリピン)に悪夢の初回TKO負け。激闘のダメージも心配され、大橋会長からは引退勧告も受けたが、リング復帰を選択した。3試合連続TKO勝ちで世界戦の舞台に戻ってきた。

 そして迎えた2年7カ月ぶりの世界戦。この試合にかける執念を見せつけたが、勝利は遠かった。ダウンを拒否し、自力で歩いてリングを降りる激闘王に横浜アリーナを埋めたファンから「アキラコール」が注がれた。

 八重樫の戦績は35戦28勝(16KO)7敗。3度目の防衛に成功したムザラネは41戦39勝(26KO)2敗。3度の防衛はすべて日本選手を相手に成し遂げている。

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