KUSHIDA、ラストマッチで棚橋から金星ならず 今後は海外「行ってきます」

 ファンに挨拶をするKUSHIDA=後楽園ホール
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 「プロレス・新日本」(29日、後楽園ホール)

 新日本のジュニアヘビー級をけん引し、今月限りで退団するKUSHIDAが新日本での最後の試合で棚橋弘至と初のシングルマッチを行って敗れた。

 11年の入団から新日本本隊で行動を共にしてきた先輩の棚橋と手加減なしの激闘を繰り広げたKUSHIDA。長いグラウンドの攻防からドラゴンスクリューなどで左ヒザを集中攻撃されたが、顔面に張り手を放ってにらみ合うなど、果敢に反撃する。さらに得意技の変形ドライバー、バックトゥザフューチャーを完璧に決めたが、惜しくもフォールは奪えず。最後は棚橋にダルマ式原爆固めからテキサス四つ葉固めを決められてギブアップ。大金星で有終の美を飾ることはできなかった。

 だが試合後、両者が健闘をたたえ合っているところに、2月11日の大阪大会で棚橋が持つIWGPヘビー級王座に挑戦するジェイ・ホワイトが外道とともに乱入。観衆から激しい罵声を浴びながら棚橋をイスで殴打して、送別ムードをぶち壊しにしてしまった。

 それにもめげずに最後のマイクを持ったKUSHIDAは「棚橋さん、最後の最後までプロレスラーとして最高にカッコイイ背中、勉強させていただきました」と感謝。新日本のジュニアヘビー級をけん引してきた男は今後、海外で活動する意向を示しており、「この8年間の出来事、新日本のレスラーとの戦い、いろんな風景、今日のお客さん、未来永劫、絶対忘れません。これを最高のお守りとして、旅してきます。行ってきます」とあいさつすると、大KUSHIDAコールが送られた。

 インタビューでは「棚橋さんは今まで戦ったレスラーで一番強かったです。何も通用しなかった」と、尊敬する先輩に脱帽。「何一つ不満がないです。何一つやめたい理由がないのに何でこの決断をするんだろうと思って、自分が一番あきれているんですけど」と複雑な心境を明かしながらも、「すべて終わった感じと言うよりは、明日からまた走り出さないとヤバいことになるぞと。期待感、不安もありますけど、ワクワク走り出さなきゃという気持ちでいっぱいです」と、新天地での活動に胸を躍らせた。

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