田中恒成、両目の眼窩底骨折だった 年内の統一戦は白紙

 ボクシングWBO世界ライトフライ級王者の田中恒成(22)=畑中=が20日、名古屋市内で会見を行い、同席した所属ジムの畑中清詞会長(50)は、田中が左右両目の眼窩底骨折で2カ月間の安静が必要と診断されたと発表した。また、右目の外傷については14日の手術で4針縫い、19日に抜糸を終えたことを明かし、3カ月間のスパーリング禁止となった。

 復帰は来年以降となり、年末にも実現を目指していたWBA同級王者・田口良一(30)=ワタナベ=との統一戦について、畑中会長は「年内の統一戦は白紙になった」と明言。田中は「いよいよ統一戦というところでケガをしてしまって、田口選手はもちろん、期待してくれたファンの皆さん、交渉を進めてくれていた身内の方々に申し訳なく思います」と無念の表情で話した。

 畑中会長は田中が当初、負傷を抱えたままでも統一戦を戦いたいと話していたことを明かし、今後については「将来のある子なので、健康面を一番に考えて今は治療に専念し、治った時に、その時の展望をじっくり考えたい」とした。田中は「こういう経験をしたからこそできる成長をしたい。間違いなくプラスに変える」と前を向いた。

 田中は13日に行われた挑戦者パランポン・CPフレッシュマート(32)=タイ=との2度目の防衛戦を9回1分27秒TKOで制したが、初回に右ストレートでダウンを喫し、試合後に控室で「頭が痛い」などと訴え、検査のため救急車で大阪市内の病院に搬送されていた。14日の会見では左眼窩底骨折の疑いと診断されたことを明かしていた。

 日本人同士の他団体王座統一戦が実現すれば、12年6月に行われたWBCミニマム級王者・井岡一翔(井岡)とWBA同級級王者・八重樫東(大橋)の対戦以来、国内2度目だった。

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