「プロレス・スターダム」（１８日、後楽園ホール）

　シングル最強を決める「第６回５★ＳＴＡＲ　ＧＰ」の優勝決定戦は、トニー・ストーム（ニュージーランド）が美闘陽子をストロング・ゼロ（脳天クイ打ち）４連発で撃破してＶゴール。外国人初優勝で、２１歳１１カ月は紫雷イオ（１４年優勝）の２４歳４カ月を抜いて最年少。そして４月のシンデレラ・トーナメントに続く史上初の春夏連覇もやってのけた。王冠と赤いマントに身を包んだ覇者は「ワタシはサイキョウ」の決めゼリフでトリプル偉業の喜びを爆発させた。

　ブルー組の最終関門争いはトニーがケイ・リー・レイを撃破。３年ぶり２度目の優勝を狙ったイオは、ＨＺＫと引き分けて脱落した。レッド組は大混戦で、バイパーが美闘に敗退。初優勝を目指した赤白王者の岩谷麻優も花月に敗れ、この４者が１０点で並んだ。直接対決の勝敗で昨年の覇者でもある美闘がファイナルに進出したが、トニーに敗れて連覇の夢は幻に終わった。

　１１年に旗揚げしたスターダムにはこれまで１４の国・地域から５９人の外国人選手が参加。この多国籍軍のリーダーがトニーで、昨年７月から参戦するとイオからＳＷＡ王座を奪ってＶ１０防衛。今年はシンデレラ・トーナメントで岩谷を破って優勝し、米ＷＷＥの女子トーナメントにも参加。優勝したカイリ・セイン（宝城カイリ）と準決勝を争い、世界に実力を見せつけた。

　グランプリのファイナリストは、２冠女王の岩谷を挟撃。２３日の大阪で美闘がワンダー王座、２４日の名古屋ではトニーがワールド王座に挑戦する。