中野たむ、師・堀田祐美子の“猛ゲキ”で電流爆破戦必勝誓う

 「プロレス・beginning」(15日、東京・新木場1stRING)

 今大会で同団体を退団することになった元アイドルレスラー・中野たむが、ラストマッチで師匠である堀田祐美子から“猛ゲキ”を受けた。試合後には、フリー初戦となる24日の「大仁田厚&中野たむプロデュース興行」新木場1stRING大会における電流爆破戦での必勝を誓った。

 5日に退団を電撃発表したたむの前に立ちはだかったのは、師である堀田だった。昨年5月、Beginningの門を叩いたたむは、ほぼ同時期に同団体のアドバイザーに就任した堀田の薫陶を受けた。その素質を堀田に見いだされたたむは、同7月に早くもデビューを果たし、メキメキと頭角を現すと、いつしかBeginningのトップ戦線に食い込むようになっていた。他団体のトップ選手とも、頻繁に対戦する機会が増えていくにつれ、「もっと強くなりたい。いろんな選手と試合がしたい」との思いが強くなり、退団してフリーに転向する決断に至った。

 目をかけて育ててきた愛弟子の卒業マッチに臨むにあたって、堀田は容赦しなかった。ゴングが鳴る前から、たむに突っ掛かった堀田は、たむを場外に連れ出すと、チェーンで首を絞めるなど、“暴走女王”ぶりを発揮し、いたぶり続けた。一方的な展開になりながらも、歯を食いしばって立ち上がったたむは、必殺のダイビングセントーンを連発し、堀田を追い込むもクリアされる。最後は堀田が掌底から、ここ一番にしか出さない必殺のピラミッドドライバーを決めて、3カウントを奪った。

 試合後、マイクを持った堀田は「アクトレスガールズを出て行くことで、たくさんの危ないこと、怪しいことがある。私はプロレスをやっていくなかで、裏切りも、裏切ったこともあります。だけど人生は1度きり。青春も1度きり。自分が選ぶこと。私はたむにがんばってもらいたいという気持ちを込め、シングルをやった。これから一人で壁にぶつかっていく覚悟で出て行った。応援したいから、いつもの暴走で闘いました。もっと、これ以上のつらいことが起きると思うけど、ここを出て、今以下になったら、もっとボコボコにしに行く」と激辛ながらも、去り行く愛弟子にエールを送った。

 たむは「皆さんに、堀田さんに、アクトレスガールズにかける言葉を考えて来たんですけど、言葉では表せないので、試合ですべてを伝えようと思って、リングに上がったんですけど…。まだまだなんで、これからホンモノになります。見ててください、行ってきます。ありがとうございました」とあいさつ。堀田は「握手はしない。そのときに握手しよう」と言って、リングを降りた。たむは客席に向かって、礼をして退場した。

 控え室に戻ったたむは「晴れ晴れとはしてないです。今日はどんな言葉を言おうかと、1週間くらい考えていたんですけど、言葉で表すのは無理だから、試合で見せようと思ったんです。独り立ちするにはまだまだこれから。ホンモノになりたい。この先のことをもっと考えなきゃいけない。私の想像してる未来は、もっと今よりキラキラ輝いているはずなので、早くそこに行きたい。(堀田の必殺技の)ピラミッドドライバーを受け切ってやるのが目標だったので、そこは満足。もっとやりたい人もいるし、やりたい技もある。気分は高揚してきました」と、この先の闘いを見据えた。

 アクトレスガールズのメンバーに対しては、「私をプロレスという世界に導いてくれた大切な場所。それを今振り返ると、自分がダメになるから、今は何も言わないです。もっと自分が大きくなったときに、行動や試合で返していきたい」と話した。

 フリー戦士となったたむの初戦は24日の新木場で、大仁田厚、保坂秀樹、パンディータと組み、雷神矢口、ミス・モンゴル、NOSAWA論外、橋本友彦組と、ストリートファイト・エニウェア・バンクハウス・ビッグ有刺鉄線ブラジャー争奪・棺桶電流爆破8人タッグデスマッチで激突する。いきなり、初体験のハードコアでの試合となるが、たむは「電流爆破は怖いというイメージがあるけど、楽しんでやりたいと思う。ビッグ有刺鉄線ブラジャーも奪って、最後はもちろん勝ちます」と必勝を期していた。

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