挑戦者「判定には納得していない」

 3回、孫正五(左)のパンチを浴びる亀田興毅=韓国・済州(共同)
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 「WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(19日、済州島)

 ボクシングのWBA世界バンタム級タイトルマッチが19日、韓国・済州島の済州グランドホテルで行われ、王者・亀田興毅(亀田)はダウンを奪われる苦戦の末、2-1の僅差判定で、同級14位の挑戦者・孫正五(韓国)を下し、2010年12月に決定戦で獲得した王座の8度目の防衛に成功した。ハーフポイント制(通常の10点法に加えて0・5点単位で小数点も使える)で行われた採点は115-112、114・5-114で2人が亀田の勝利を支持、残る1人は115・5-113・5で孫の勝ちとしていた。

 敗れた孫正五は判定への不満をぶちまけた。「判定にはまったく納得していない。日本のファンも(挑戦者が)勝ったと思っているはずだ。ダウンを取った後に仕留めきれなかったのが悔いが残る。亀田の効いたパンチは1発もなかった」。昨年12月にノンタイトル戦で判定勝ちして以来、試合を行っておらず、世界レベルでの実績も皆無に近い挑戦者にチャンスは少ないと見られていたが、地元ファンの声援を背に、3階級制覇王者と互角の勝負を演じた。5回には右ストレート、右フックで王者の動きを止め、10回には左フックでダウンを奪った。

 試合終了のゴングとともに、右拳を上げて勝利をアピール。亀田の勝利がコールされると、地元ファンの詰めかけた会場は一瞬の静寂後、判定へのブーイングが巻き起こった。

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