【野球】NPB第2回現役ドラフトが8日に開催、阪神・大竹、中日・細川らが新天地で大活躍
日本プロ野球機構(NPB)は、8日に第2回現役ドラフトを開催する。出場機会に恵まれない選手救済を趣旨とし、移籍の活性化を図っていく。同日午後にオンラインで実施。非公開で行われ、移籍選手のみ発表される。
同ドラフトでは各球団が、1日に公示された保留選手名簿の中から2人以上の対象選手をリストアップ。全球団が少なくとも1人は獲得し、1人は獲得される。最大2巡目まで指名が可能。今年から、年俸5000万円以上1億円未満の選手を1人リストアップした場合、年俸5000万円未満の選手を追加し、3人以上を選ばなければならなくなった。
主な開催ルールは以下の通り。
◆除外選手
(1)外国人選手。
(2)複数年契約選手。
(3)年俸5000万円以上の選手。ただし1人に限り、年俸5000万円以上1億円未満の選手を対象にできる。
(4)過去にFA権を行使したことがある選手。
(5)FA資格選手。
(6)育成選手。
(7)前年の日本シリーズ終了後にトレードなどで獲得した選手。
(8)シーズン終了後に育成から支配下契約に切り替えられた選手。
◆対象選手数
(1)保留選手名簿に記載された選手から、各球団が任意で2人以上を選択。
(2)年俸5000万円以上、1億円未満の選手を対象としてリストアップした球団は、5000万円未満の選手を追加し、3名以上の対象選手をリストアップしなければならない。
◆対象選手リスト提出 各球団は保留選手名簿公示日の15時までにNPB事務局に契約情報などを記載した対象選手リストを提出。
◆本指名 各球団は1巡目で他球団から必ず1人を指名し、自球団選手から少なくとも1人を指名されなければならない。2巡目は参加を希望した球団のみで行われる。指名は2巡目まで。
◆移籍の成立 選手契約はトレードと同様の形式で行われるが、旧球団への譲渡金などは発生しない。
◆秘密保持 各球団は対象選手リストの内容を第三者に一切開示しない。
初開催となった昨年では、ソフトバンクから阪神に移籍した大竹耕太郎投手が、先発として12勝を挙げるなどリーグ優勝、日本一に大きく貢献。DeNAから中日に移籍した細川成也外野手も新天地で活躍した。
一方、ロッテからヤクルトに移籍した成田翔投手、中日からDeNAに移籍した笠原祥太郎投手、ヤクルトからオリックスに移籍した渡辺大樹外野手、日本ハムからソフトバンクに移籍した古川侑利投手、広島から楽天に移籍した正随優弥外野手、西武から日本ハムに移籍した松岡洸希投手と6人が移籍1年で戦力外通告を受けた。古川、松岡は育成選手として再契約を結んだが、ハッキリと明暗が分かれる結果だった。
日本プロ野球選手会の会沢翼会長(広島)は7日、大阪市内で開かれた定期大会後、現役ドラフトについて「本当にみんなの活躍を願ってましたし、活躍した選手もいますから」と、移籍活性化の意義を語った上で第2回を前に「僕自身も楽しみでもあります・今後もどんどんいい方向に、この制度を作り上げていけたらいいかなと思いますね」と話した。多くの選手を救う制度に成熟するか、注目の1日になりそうだ。(デイリースポーツ・田中政行)





