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【野球】「投手・根尾」は大阪桐蔭・西谷監督も高評価 ドラフト前は二刀流を複数球団がOK

 力投する根尾(撮影・石井剣太郎)
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 中日・根尾昂内野手が8日のウエスタン・阪神戦(甲子園)で公式戦に初登板した。「2番・遊撃」で先発し、九回からマウンドに立った。

 根尾にとって甲子園は、大阪桐蔭時代の17、18年のセンバツで優勝投手となった思い出の場所。当時、高校野球担当だった記者は、根尾が甲子園で投げる姿を見て、“二刀流”として期待された高校時代を思い出した。

 大阪桐蔭・西谷監督は、根尾が中日から1位指名を受けた18年ドラフト後、「投手・根尾」の素質を高く評価していたことを明かしてくれた。「打てるし、守れるから(プロでは)野手ってなっていますけど。すごく身長があるわけではないですけど、甲子園でも根尾よりいいピッチャーを探すとそんなにいなかったですもんね」。実際に同期にプロ入りした日本ハム・柿木、巨人・横川がいるにも関わらず、重要な場面を根尾に託すことも多かった。

 当時、スカウトからは「近畿でナンバー1投手は根尾」と言われ、「そうだと思いますよ」と返答したという。

 また、プロ志望届提出後のスカウトらとの面談では「『二刀流をやりたいならやっていいよ』っていう球団が多かったですよ」とも話しており、プロからも「投手・根尾」は高い評価を受けていた。

 だが、根尾はドラフト後の仮契約でプロでは野手一本で行くことを宣言。西谷監督はドラフト前のやり取りで、根尾から伝えられた言葉を明かしてくれた。

 「プロではピッチャーは無理だと思います。(投手と野手の)2つやって通用する世界じゃないのは自分でも想像がつきます。野手に専念しても、試合に出られるか分からないと思っています。ピッチャーもどうこうって言えるところまでいっていないので野手でいきたいです」。高校時代から冷静で周りを俯瞰(ふかん)してみられる根尾らしい判断で、投手としてのプレーは断念していた。

 しかし、今回「投手・根尾」が“復活”した。今後はどういう起用法になるかは分からない。ただ、個人的には投手としての伸びしろは秘めていると思っている。

 西谷監督は高校時代に「投手・根尾」を大切に育ててきた。根尾のように、高校時代に投打で活躍した中田翔(現巨人)を2年春に肘を故障させてしまった後悔から、投手に比重を置かせることはなかった。

 「根尾は8割ぐらいが野手の練習でした。何日かに一回で、週の半分ぐらいピッチングする感じ。普段の練習で100何球投げることはなかった」という。ブルペンより、主に試合の中で投げさせる育成方法を採った。

 「ピッチャーだけでプロを目指すならば、もっとやり方は変えられていたと思います。特化させれば、もっとよくなった可能性はありました。でも、どこかに中田のことが頭にあって、根尾を最初からピッチャー、ピッチャーとさせたら万が一、故障してしまった時に将来が…、というのはありました」

 根尾はまだ22歳。プロは野球に専念できる環境も整っている。先発とは言わなくても、短いイニングなら…。可能性も秘めたまま投手を辞めた根尾だからこそ、“二刀流”としての可能性を探ることは夢のある話だと思う。(デイリースポーツ・西岡誠)

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