【野球】阪神・西純が主力に投じた強気の内角攻め 飛躍への期待が漂う

 3年前の夏の甲子園大会「第100回記念 全国高校野球選手権」。当時、岡山・創志学園の2年生エースだった西純矢投手(現阪神)の気迫満点の投球は忘れられない。16奪三振をマークして完封勝利した初戦・創成館戦。強気の内角攻めは特に圧巻だった。

 西純は現在、初の1軍キャンプメンバー入りし、沖縄・宜野座で鍛錬を重ねている。2月4日・紅白戦、同9日に行われた今年初対外試合・日本ハム戦ではともに“開幕投手”を務めるなど、1軍首脳陣の評価や期待も日増しに高まっている。

 同14日にはシート打撃に登板。ここで高校時代にも見せたような強気の投球が発揮された。チームの正妻・梅野との勝負。カウント1-2からの5球目、内角を厳しく突いた直球に打者の梅野も全く反応できず見逃し三振に。主力打者にも物おじせず、全力で打者と対峙(たいじ)した。

 「元々、インコースに投げるのは自信がある方で、あそこの精度というか。この間の日本ハム戦でもインコースはしっかりと投げられたので、そこをもっともっと磨いていけたらいいなと思います」

 このシート打撃登板では梅野だけではなく、近本やサンズら1軍でスタメンに座る打者たちとも対戦。「やっぱり主力の方に投げさせてもらって、オーラであったりとか打席での雰囲気はすごく勉強になりました」。一線級で活躍する打者の威圧感を抱きつつも、表情を変えずマウンドから投げ進める姿は頼もしさすら感じられた。

 最速154キロを誇る直球。威力も十分だ。さらに球質に磨きがかかれば、セ・リーグ屈指の阪神先発投手陣に加わる可能性もより、現実味が帯びてくる。 技術向上を図り、一回りも二回りも大きな投手に成長したい。そして、高校時代から折り紙付きだった揺るがないマウンド度胸を武器に、まずは2年目でのプロ初勝利を狙う。(デイリースポーツ・関谷文哉)

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