【野球】広島・中村祐 虎視眈々と1軍を狙う 17年5勝右腕

 広島・中村祐太投手(24)が1軍昇格に向け、着々と準備を続けている。2軍では先発陣の一人として登板を重ねており、平均球速を上げることをテーマにしている。17年に1軍で5勝を挙げたが、18年が3勝、昨季の1軍登板はわずか2試合。正念場となる今季も開幕2軍スタートとなったが、2軍で結果を残し続けることで1軍昇格のチャンスを待つ。

 ウエスタン・リーグでは先発の一角として登板しており、ここまで7試合で2勝3敗。16日のソフトバンク戦(タマホームスタジアム筑後)では、6回5安打無失点で勝利投手となった。初回に2安打されてピンチを招いたが、ここを無失点で切り抜けると、二回以降は丁寧な投球でソフトバンク打線に凡打の山を築かせた。

 手応えを示すのは平均球速。「球速が出る日だったり、出ない日だったりというのもなくなってきている」と常時143キロの直球を投げ込めている点をプラスに捉える。最速は146キロ。「今のMAXが平均になるくらいが理想」と目標を口にした。

 安定した速球を投げ込めている要因は、体と投球フォームがうまくかみ合っている点にある。体の使い方が「投球フォームにうまく連動して無駄なく、ロスなくパワーが使えている」。単なるウエートトレーニングではなく、投球動作につながる動きの中で体を鍛えてきたことが奏功している。体重も85~87キロをキープ。「今が一番動けています」と、自身のベストパフォーマンスを出せるよう努めている。

 プロ4年目の17年には5勝を挙げるなど頭角を現したが、昨季の1軍登板はわずは2試合。背水の1年となる今季に懸ける思いは、当然強い。「先発はやっぱり、あまりいいことではないですけど、上(1軍)の投手が打たれたり調子を崩したりしないと、チャンスもなかなか回ってこない」と言うが、それでも数少ないチャンスをつかまなければ、未来は切り開けない。

 「いつ呼ばれてもいいように、いい結果を出し続けるしかないので。ずっと集中しながら(集中力を)切らさないように」と自身に言い聞かせた。

 開幕2軍だった野村は1軍で先発ローテの一角として機能。これに続くためには、2軍戦で文句なしの結果を出し続けるしかない。悲壮感を力に変え、1軍マウンドを目指す。(デイリースポーツ・向 亮祐)

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