杏南、露天風呂でコミュニケーション

 ロンドン五輪に出場する陸上の短距離代表が17日、山梨県富士吉田市内で合宿を公開した。48年ぶりの五輪出場を決めた女子400メートルリレーは、16歳の土井杏南(埼玉栄)、エースの福島千里(24)=北海道ハイテクAC=らが入念にバトンパスを確認した。宿泊している温泉旅館では、富士山も見える露天風呂で“湯けむりコミュニケーション”を行っていることが判明。80年ぶりの決勝進出へ、結束を高めている。

 「ハイっ!」「ハイっ!」‐。梅雨明けの抜けるような青空の下で、快足娘たちのかけ声がこだました。48年ぶりの五輪出場となる女子400メートルリレー代表。個々の能力で劣る日本が世界と戦う上で最も重要なバトンパスを入念に確認。個人でも100、200メートルに出場するエース福島は「リレーメンバーの存在は刺激になってる。1本でも多く走りたい」と、手応えを口にした。

 チームワークは万全だ。選手たちが宿泊しているのは地元の温泉旅館。合宿の疲れを癒やすにはうってつけの露天風呂がついている。富士山も望める最高のロケーションに、五輪出場なら日本陸上戦後最年少となる16歳の土井は「『わぁ~富士山だぁ~、気持ちいいっ』て言いながら入ってます」と、ニッコリ。

 基本的には同部屋の市川華菜(中京大)と一緒に行くことが多いが「みんな一緒になることもありますね」と、“湯けむりコミュニケーション”で、一体感を高めていることを明かした。土井よりも5歳年上の市川も「ジェネレーションギャップは感じません」と、その効果を強調する。

 決勝に進出すれば、1932年ロサンゼルス五輪以来、80年ぶりの快挙となる。土井は「(先輩たちに)自分をもっともっと頑張らないといけないと思わせてもらって、いい刺激になってる。自分の最高の走りで貢献したい」と力を込めた。チーム一丸で、歴史の扉をこじ開ける。

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