権田移籍でオーナー本田「楽しんで」

 サッカー日本代表のFW本田圭佑(29)=ACミラン=が実質的オーナーを務めるオーストリア3部、SVホルンにJ1・FC東京から期限付きで移籍する元日本代表GK権田修一(26)が10日、成田空港からオーストリアへ出発した。移籍に際して権田は本田と会話をしたといい、「楽しんで頑張って」とアドバイスされたと明かした。

 移籍決定と前後して、日本代表でもチームメートの本田との会話。「楽しんで」というひと言は権田にとっては意味のあるものだった。昨年7月にオーバートレーニング症候群を発症し、約半年、サッカーから離れざるを得なかった。権田は「楽しむというのはサッカーに対してなかなか持てなかった感情なので。全力で一つのことに取り組むことで楽しむというのが出てくると思います」と笑顔で語った。

 休養に充てた半年間で自分の今後や選手としてのあり方について考えた中で、下部組織から育ってきたFC東京を離れる選択肢が芽生えた。その中で、自分に声をかけてくれたSVホルンへの移籍に気持ちが傾いた。ただ、関係者によると、特別に本田自身が権田獲得に動いた訳ではなく、あくまでSVホルンの強化担当の裁量で移籍の話は進められたという。

 本田については「(本田が)どういう形態でクラブ(の経営)に関わっているのか、よく理解していない」と苦笑いするぐらいで、あまり意識はしていない。「行こうと思ったクラブ、声をかけてくれたクラブが本田選手のクラブだったという感覚です。変な話、(今回の件で)そんなに感謝しないかもしれないです(笑)。(今まで通り)尊敬できる先輩という接し方をしないとおかしいじゃないですか」と“本田のクラブ”に行く、という意識は持っていない。

 契約上はFC東京からのレンタル移籍だが、「だめだったから帰ってきました、と言って簡単に帰ってこられる状況じゃないというのは分かっていて行くので。帰る道はないと思っています」と心に決めている。「1年間に限らず長くヨーロッパで、世界でサッカーをしたいと思っている。理想は僕自身は(FC東京に)お世話になったので、自分が活躍してFC東京にこの選手をくださいとお金を払ってもらえるようなクラブが出てくるように、自分はしっかり頑張らないといけない」と、移籍金を払ってでも獲得される選手になることを目標にした。

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