なぜ佐々木朗希の準備は遅れた?ロバーツ監督が語った舞台裏「時間が必要だった」大谷翔平に時間稼ぎも要望→任務完遂の打席

 「ナ・リーグ・地区シリーズ、フィリーズ3-5ドジャース」(4日、フィラデルフィア)

 ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は試合後、九回表のベンチの内情を明かした。佐々木朗希投手の準備が遅れ、大谷翔平投手に打席でセーフティーの構えや異例のタイムを取るなど時間稼ぎを指令。これが佐々木の初セーブにつながった。

 九回表の攻撃が始まる前、八回2死満塁のピンチを切り抜けたベシアがベンチで体を動かしていた。ブルペンでは誰も準備していない状態。直後、ベンチ内でロバーツ監督、プライアー投手コーチらが集まって協議を重ねていた。

 すでに九回の攻撃は始まっており、先頭のパヘズは三振に倒れた。直後、プライアーコーチがベンチの電話を取り、ブルペンへ連絡。そしてロバーツ監督がハグをかわし、ブルペンで佐々木が慌ててグラウンドコートを脱ぎ、準備を始めた。

 この時点でネクストの大谷に「時間を稼いでほしい」と要望。指揮官は「ロウキのために少し時間を稼ぎたかった」と説明した。「ベシアを続投させるか、トライネンを控えさせるか、いろいろ考えていた。最終的にロウキを選んだが少し時間が必要だった」。悩んだ末の決断直後、スミスもあっさりと三振に倒れた。

 すると大谷が打席で初球にセーフティーバントの構えを見せた。バットとボールが重なったのか、それともサイン違いだったのか、リアルミュートが100マイルのフォーシームを捕球できずダイレクトで審判を直撃。衝撃で苦しむ様子を大谷も打席で表情を強ばらせながら見ていた。これで時間を稼ぐと、さらにカウントが早い状態でタイムをかけて打席を外し、さらに準備の時間を生み出した。

 敵地のファンからは強烈なブーイングがわき起こったが、大谷は平然とした表情。「ウィル(スミス)の打席から朗希が作り始めたので、監督から『時間を稼いでほしい』とオーダーが出ていましたし。そういう意味ではいいフォアボールになってよかった」。4打席連続三振に倒れていた中、大谷にとっても第2戦につながる四球だった。

 佐々木は初球に直球が引っかかってしまったが、動じることなく抑えた。最後は2死三塁のピンチを切り抜け「1死から言われてビックリしたんですけど、走者(大谷)が出てくれたことで自分のペースで準備できました」と語った。ベンチの判断は遅れてしまったが、それを大谷ら選手たちがカバー。この事実もドジャースが初戦を制した一つの理由だった。

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