大谷は「本塁打じゃなければ勝ち」 ヌートバーが2つの美技を自己解説 ベッツは「捕れなくても転がらない計算あった」
「ドジャース2-3カージナルス」(4日、ロサンゼルス)
23年WBCで日本代表の一員として世界一に貢献したカージナルスの右翼手ラーズ・ヌートバーが1点リードの九回に2つの美技でチームのピンチを救い、勝利に大きく貢献した。
九回、先頭で打席に立った大谷の右中間を抜けようとするゴロ打球を鋭い出足で阻止。一塁を回りかけていた背番号17の二進を食い止めた。
ポイントに挙げたのはポジショニングだ。「(定位置よりも)少し下がり気味で、センター寄りに守っていた。実際、その位置取りがうまくいったと思う」とヌートバー。「彼はどこにでも打てるけど、引っ張ったときのパワーは特にすごいからね。だからドンピシャの場所で打球を処理して、彼をシングルヒットで止めることができた。彼みたいな打者に対しては、本塁打じゃないだけでも勝ちみたいなもの。だから一塁で止められたなら守備側としては勝ちなんです」と振り返った。
敵地をどよめかせ、落胆させたのは続くベッツの打球だ。高く上がり、右翼線際に落ちようとする飛球を頭から飛び込んでグラブに収めた。
ヌートバーはベッツを大谷と同じ「フィールドのどこにでも打てる打者」と表現したが、大谷ほどパワーがないことから「定位置」から打球に反応。「打球が高く上がったのを見た時にたとえ落ちてもそんなに大きく転がるタイプじゃないって分かっていた」。落下地点までの距離35メートルを走りながら落下後の打球の動きを予測。「だから、できるだけ打球のラインに正確に入っていってダイブするような形で捕りにいった。万が一、捕れなくても、5?10フィート(約1・5~3メートル)くらいしか転がらないだろうって計算があったから、ある種の賭けみたいな感じで飛び込んでいった」と回想した。
打っては同点の九回無死一塁の打席で中前打を放ち、貴重な勝ち越し点をお膳立てした。左肋軟骨のけがから2日前に復帰したばかり。試合後は「大丈夫です」とトレードマークの笑顔を輝かせた。





