大谷翔平、盗塁失敗後に見せたやさしさ 滑り込み接触の敵軍野手を気遣う 相手は23年球宴で日本語でサインバットおねだりのペルドモ

 「ダイヤモンドバックス1-8ドジャース」(11日、フェニックス)

 ドジャースの大谷が敵軍選手を気遣う場面があった。

 3-0の六回。2死三塁の好機に右前打を放ってリードを4点に広げた大谷は、次打者ベッツの2球目に左腕マンティプライのけん制モーションに釣り出されて一塁を飛び出した。一か八かの二盗。投手からけん制球を受けた一塁スミスが冷静に遊撃手ペルドモへ送球し、今季3つ目の盗塁失敗が記録された。

右足を懸命に伸ばした大谷はアウトをコールされた直後、ベース上でバランスを崩してその場で倒れ込んだペルドモを見て右手を差し出す。立ち上がった相手に声をかけ、無事を確認してからベンチへ下がった。

 大谷から気遣いの声を掛けられたペルドモは、実は大谷の大ファン。23年にナ・リーグの控え内野手として初めて球宴に選出された当時23歳の青年は、ア・リーグの指名打者として出場した大谷のサイン入りバットが欲しくて、大胆にも敵軍クラブハウスに“侵入”。大谷の姿を見つけるや、「バットニサインクダサイ」と日本語で話しかけ、お宝をゲットしている。

 期せずして大谷のやさしさに触れたペルドモはうれしそうだった。同地区ライバル同士の熱戦の中で垣間見た心和む光景だった。

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