藤浪晋太郎、大乱調の理由 試合前に指揮官と対話 防御率13・50から復調へ「余計なことを考えず攻める姿勢を見せるだけ」
「レイニアーズ10-3スペースカウボーイズ」(23日、タコマ)
マリナーズ傘下3Aタコマ・レイニアーズの藤浪晋太郎投手は登板機会がなく、ブルペンからチームの勝利を見届けた。
前日の試合で今季初めてイニング途中で起用されたが、先頭から3者連続を含む4四球、3暴投、3失点の大乱調。両軍無得点の六回1死三塁のマウンドを託されたが、1死しか奪えず、チームを救うことできなかった。
一夜明けたこの日は試合前にブルペンに入り、傾斜を使ってキャッチボールを行うなどして調整。フィールドではラッセル監督と約5分間、1対1で話し合う場面もあった。
前日は24球のうちストライクはわずか6球。満塁から2連続暴投で失点を重ねるなど、厳しい内容だった。ラッセル監督は右腕との会話について「昨日はピッチングそのものではなく、メカニクス(投球動作)について少し考えすぎたようだ。そこは彼にとって大きな課題だ」と、打者に集中できる状態になかったことを明かし、「重要なのは自分の『グルーヴ』を見つけること、何かしらの感覚をつかむことだと思う。シンプルに。余計なことを考えず、ストライクゾーンに向かって攻める姿勢を取るだけでいい。メカニクスのことも、打者のことも気にしない。とにかく、ゾーンを攻めることなのです」と力説した。
150キロ後半の直球と140キロ台のスプリットを軸にカットボールとスイーパーを織り交ぜる配球。今季は1日から10日まで4試合連続無失点で防御率を一時は1・80と良化させたが、直近3試合は計1回2/3で9失点。防御率を13・50まで跳ね上がった。
「彼は素晴らしい肩肘と素晴らしい球を持っている。それをゾーンに投げ込めば、抑えられると信じればいいのです」
米球界3年目。藤浪に贈られた指揮官からのエール。壁を乗り越えた先には2年ぶりのメジャー昇格がある。





