イチロー氏の父・宣之さん 満票ならずで「ほっとしました」「欠けていてちょうどいい」真意は?「福本さんの逸話も残っているので」
イチロー氏の米殿堂入り発表を受けて22日、父である鈴木宣之さんがイチロー氏の故郷、愛知県豊山町で取材に応じ、喜びを語った。
「ニュースで見てたらアメリカの方も一票足らず。ほっとしました。そんな完璧な人間がおるのかと思っていましたので、欠けていてちょうどいい。ほっとしました」と思いを語った。意外な反応とも思えるが「あんまり冗談言うと怒られるから」と前置きした上で「福本さんの逸話も残っているので。そんな気持ちでした。気が楽になりました。アメリカでも仲良くしていただけるんじゃないかな」と説明する。
奇しくも、イチロー氏もTモバイルパークで行われた会見で「一票足りないのはすごくよかった」と言い切った。「ジーターと一緒。数字的な話ですけど、足りないモノって補いようがないんですけどね。努力じゃないですから。いろんなことが足りない。人って。それを自分なりに、自分なりの完璧を追い求めて進んでいくのが人生。これとそれは別の話なんですけど、不完全であるというのはいいなーって」と思いを明かし、「生きていく上で、不完全だから進もうと思うだけで。改めて考えさせられる、見つめ合える、向き合えるのはよかったなと思います」と力を込めた。
宣之さんは、イチロー氏が「プロ野球選手になりたい」と夢を抱いた幼い頃から親子鷹として歩んできた。オリックス時代には熱心にグリーンスタジアム神戸に通い、「チチロー」という愛称で呼ばれていた。
史上初めて日米の殿堂入りに「感謝しかありません。それだけ評価していただいた」と語った宣之さん。「こつこつと積み上げていけば、自分で納得する人生が送れるよと言う教育でした。世間の方が認めてくれるときがくるよと。それをイチローが中学の時に決心したんですね」と幼少期の教育を明かしていた。





