大谷翔平 1015億円交渉の舞台裏 Bジェイズ有力情報にド軍は「心配しながら会議」面談の内容は?「飼い犬の話もした」複数メディアが伝える
大谷翔平選手とドジャースの10年7億ドル(約1015億円)合意発表から一夜明けた10日(日本時間11日)、複数のメディアが世界に衝撃を与えた争奪戦の裏側を伝えた。
発表直前に移籍先最有力候補に挙がったブルージェイズの本拠地カナダのメディア「スポーツネット」は大谷への提示条件について「交渉に詳しい情報筋によると、ブルージェイズの最高オファーはドジャースと同程度だったという。会話の内容を知るある情報筋はブルージェイズがとても競り合える“同等”のオファーを出していたと言った」と記述。
続けて「最終的な数字の詳細は不明だが」と注釈をつけながら「7億ドルと“同等”のオファーを提示したということは、スポーツネットも所有する球団オーナーのロジャーズ・コミュニケーションズ社が6億ドルを大きく上回る最終入札をしたことは間違いない」と伝えた。
また、米スポーツ誌「スポーツイラストレイテッド」電子版はドジャース側の舞台裏を詳報。6日にウインターミーティングの会場でロバーツ監督が明かしたドジャースタジアムでの面談の内容に関して「オオタニは選手育成の哲学とマイナーリーグのシステムについて質問した」と説明。ドジャースが11年連続でプレーオフに進出し、ファームシステムでもメジャー6位の高い評価を受けていることを紹介しながら「ドジャース関係者はこの面談に手ごたえを感じた。もし大谷が持続的な成功、つまり毎年ポストシーズンに進出する可能性を望むのであれば、トロント(ブルージェイズ)よりも自分たちの方が良い選択肢だと考えたからだ」とした。
面談では私生活の話にもなり「オオタニは自分がどれほど野球が好きだとか、飼い犬の話もした」、「オオタニには2つの楽しみがある。それは野球をすることと、野球のトレーニングをすること。あるドジャースの幹部は『私たちは感心させられた』と言った」などとつづった。
大谷による移籍球団発表前日8日には同選手がブルージェイズと契約を結ぶためにトロントに向かったとの情報が出回った。最終的に誤報であることが判明したが、同サイトによると、「ドジャースはそれを知らなかった。金曜の夜に彼らは心配しながら会議を行った。うわさはうそだろうと判断したが、幹部の間に懸念は消えなかった」と、ブルージェイズの動きを意識していたという。
スポーツネットは、大谷がドジャースを選んだことに「お金の問題と並んで意思の問題もある。皮肉屋なら大谷が最初からドジャースを選ぶつもりで、ブルージェイズを利用しただけだと言うかもしれない。大谷がフロリダ州ダンイーデンにあるブルージェイズのキャンプ施設を訪れたのは、純粋な興味からなのか、それともドジャースからもっと金を引き出すための策略だったのか?」と、懐疑的な見方。その一方でスポーツイラストレイテッドによるドジャースの面談に関する記述を引用しながら「ファームシステムが充実し、11年連続でプレーオフに出場している球団を選んだ大谷を責めることはできない。特にドジャースは多額の後払いを含む10年7億ドルという記録破りの契約を提示したのだから」と、大谷の決断を尊重し、地元ファンに理解を求めた。





