トラウト、涙を浮かべて「悔しい」 左手首痛再発で復帰断念 来季もエンゼルス残留の意思示す

 ベンチで試合を見るトラウト(共同)
 ベンチで試合を見るトラウト(共同)
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 「エンゼルス-レンジャーズ」(25日、アナハイム)

 エンゼルスのマイク・トラウト外野手が試合前に取材に応じ、手術を受けた左手首の痛みを再発させ、シーズン復帰を断念したことに声を震わせて「悔しい」と言って目に涙を浮かべた。

 あふれる感情を抑えきれなかった。試合開始4時間前のクラブハウス。復帰断念について問われたトラウトは開口一番、「悔しいね。良くはなっているし、戻りたかった。辛いね。ずっとしんどかった」と目に涙をためて言った。

 トラウトは7月3日のパドレス戦でファウルを打った際に左手首を痛めて途中交代。検査の結果、左有鉤骨骨折が判明し、手術を受けた。7月末から素振りを開始し、8月22日のレッズ戦で復帰したが、再び、患部を悪化させて同25日から15日間のIL入りした。その後は今季中にフィールドに戻る可能性を示していたが、シーズン8試合を残して来季を見据える決断をした。

 エンゼルスとは19年から30年まで12年4億2650万ドル(約631億2000万円)の契約を結んでおり、5年目の今季の年俸は3545万ドル(約52億5000万円)。しかし、出場は82試合にとどまり、打率・263、出塁率・367、長打率・490、OPS・858はいずれもフルシーズンでは自己ワーストとなった。MVP3回の主砲としては18本塁打、44打点も物足りない数字だった。21年も右足の故障で36試合しか出場しておらず、最近はけがに泣かされている。

 残りの契約は7年。一部の米メディアは、トラウトがトレード拒否権を破棄して移籍を申し出た場合、球団は応じる可能性を報じ、『トラウト移籍』のうわさが独り歩きしている。トラウトも“雑音”を耳にしていることを認めつつ、エンゼルス残留の意思を問われると「毎年、アート(モレノ球団オーナー)とジョン(カルピーノ球団社長)とは個人的な話し合いをしている」と、球団との話し合いは特別なことではないことを強調しながら「この13年間、同じことをしてきている。オフになって、気持ちを整理し、エンゼルスのユニホームに袖を通してスプリングトレーニングに臨む」と、来季もエンゼルスの一員としてプレーする意思を示した。

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