ツインズ・前田健太 591日ぶりの力投 黒星も「マウンドにまた立てたことうれしい」
「マーリンズ1-0ツインズ」(4日、マイアミ)
21年9月に右肘トミー・ジョン手術を受けたツインズの前田健太投手(34)がマーリンズ戦で同年8月以来591日ぶりに登板。先発し、5回0/3を3安打1失点と力投したが、味方打線の援護がなく敗戦投手になった。それでも昨季ナ・リーグのサイ・ヤング賞を獲得したアルカンタラと互角に投げ合うなど復活を強く印象付けた。
復帰登板の前田が堂々の投球を見せた。ソロ本塁打による1失点で黒星を喫したが、中盤までアルカンタラに劣らぬ好投を披露。「楽しくマウンドに上がることができた。メジャーの球場の雰囲気、オープン戦では感じられない空気を、久しぶりに感じることができた」と笑った。
速球は最速92マイル(約148キロ)ながら、スライダー、スプリットとの組み立てで相手を幻惑した。五回は8番スターリングズに変化球を意識させ、高めのつり球で空振りを奪って3者連続三振。計9三振を奪い「思ったよりもしっかり投げることができた。三振をたくさん取れたのは自信になる」と誇った。
次戦以降の課題はペース配分か。六回、先頭打者に安打を許したところで右腕の疲労が限界を迎えた。腕を振るしぐさを見せながらマウンドを譲り、「全球、一生懸命投げて、どこかで抜いたりする余裕がなかった」と振り返った。
バルデリ監督は「素晴らしい投球だった。このチームにとって非常に重要なピースだ」とご満悦。前田は「こうやってメジャーのマウンドにまた立てたことはうれしいし、いい一日になった」と感慨に浸った。





