大谷翔平 お目覚め5号3ラン 22打席ぶり快音、9戦ぶりマルチ「打ててよかった」

 二走レンドンに祝福され、笑顔(ゲッティ=共同)
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 「アスレチックス5-4エンゼルス」(23日、オークランド)

 米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(26)は23日(日本時間24日)、アスレチックス戦に「5番・DH」で出場し、5号3ランを含む4打数2安打3打点。自己ワーストの連続打席無安打記録を21で止め、9戦ぶりのマルチ安打をマークした。カブス・ダルビッシュ有投手(34)はホワイトソックス戦に先発し、7回1失点10奪三振でハーラートップの5勝目を挙げた。

 仲間たちからの祝福に笑みがこぼれた。かつて経験したことのない長いトンネルをようやく抜けた。「チャンスだったので、まずは打ててよかったなと思いました」。大谷が率直な思いを吐露した。

 4戦20打席連続無安打で迎えた一戦。極度の不振について「距離感とタイミングがズレていた」と分析し、足の上げ方を変えるなど改善に取り組んでいた。その努力が実を結んだのは2点を追う三回1死二、三塁の第2打席。ノーステップ打法で臨んだ大谷がカウント2-1から高めに浮いた153キロシンカーを完璧にとらえた。

 「強振したつもりはなかったですけど、しっかり距離が出ていた」。中堅左の2階席まで達した打球の飛距離は今季最長の134メートル。探し求めた感覚を取り戻した瞬間だった。

 プロ8年目でぶち当たった高い壁。「一打席、一打席、大事にできてないところはあった」。焦りから負のスパイラルへ陥った。「打たないと申し訳ないという気持ちは1年目、2年目よりは強い」。メジャー3年目の自覚、中軸を担う重圧が大谷の体を縛り付けていた。

 七回の打席では中継ぎ左腕の変化球を右前へ運び、9試合ぶりの複数安打をマークした。17日に大谷の早出特打を見守り、打撃指導したマドン監督は願望を込めて「正しい方向に向かっていると信じたい」と言う。

 10戦41打席ぶりに放ったメジャー通算45号は、井口資仁(千葉ロッテ監督)を抜いて日本選手単独4位に浮上。「次以降につながる打席だった」という確かな手応えを得て、上昇気流に乗っていく。

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