雄星5回6失点 亡き父にメジャー初星届けられず 再び中継ぎ陣崩れる

 ホワイトソックス戦に先発し、5回6失点だったマリナーズ・菊池=シカゴ(共同)
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 「ホワイトソックス10-8マリナーズ」(5日、シカゴ)

 マリナーズの菊池雄星投手(27)が5回7安打6失点(4自責)で勝敗はつかなかった。メジャー3度目の登板は自己最多の93球を投げ、1四球4奪三振。最速は153キロだった。

 自軍3番サンタナの4号ソロで1点の援護を受けた後の一回は、遊撃手失策と中前打でいきなり無死一、二塁のピンチを背負うと、併殺打に仕留めたかに見えたゴロ打球を遊撃手ベッカムが再び、お手玉からの一塁悪送球であっさり同点にされた。

 4番カスティーヨに四球を与えて1死満塁とすると、続くモンカダのホームラン性の打球を中堅スミスがグラブに当てる二塁打でさらに2点を失った。しかし、無死二、三塁から後続を断って3失点(1自責)にとどめた。

 流れを変えたい二回。しかし、先頭、9番エンゲルにワンボールから左翼線二塁打、俊足ガルシアにはバント安打を許して無死一、三塁の窮地に陥る。迎えた2番アンダーソンにはカウント2-1から内角低めスライダーを中前へ運ばれるなどしてさらに3点を失った。

 2-6の三回は2死からロンドンに高めに浮いたカーブを左翼線二塁打にされたが、後続を抑えた。味方打線2点を返して4-6とした四回は3人を10球で、五回も3人を11球で片付け、本来の投球を取り戻した。

 五回を投げ終えて2点ビハインド。菊池の粘りの投球にこたえるかのようにマリナーズ打線は六回、ヒーリーの2ランで追いつくと、2死一塁からハニガーが勝ち越し2ランをセンターバックスクリーンへ叩き込み、菊池に勝利投手の権利が転がり込んだ。

 前回登板の3月29日のレッドソックス戦同様、勝利のバトンは中継ぎ陣に託されたが、2点リードの七回から3番手でマウンドに上がったギアリンが2者連続ストレートの四球にベッカムの野選が重なって無死満塁とし、4番カスティーヨに初球を死球で1点差に詰められる。4番手ロスカップが2点適時打を浴びて再逆転を許した。

 菊池は3月30日に父・雄治さんを亡くしたばかり。父の遺志を尊重し、葬儀に参列するために帰国はしないことを決断。メジャー1年目のシーズンをチームとともに戦い抜くことを誓ってのマウンドだったが、父へのメジャー初勝利の報告は次回の登板に持ち越された。

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