イチロー劇場の再現に期待 サービス監督が開幕スタメン明言「楽しみ」

試合を終え、巨人・元木大介コーチ(77)と握手を交わすマリナーズ・イチロー=東京ドーム(撮影・中田匡峻)
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 「プレシーズンゲーム、巨人-マリナーズ」(18日、東京ドーム)

 東京ドームが静寂に包まれた。マリナーズ・イチローが9番右翼で出場し、3打数無安打。実戦24打席連続無安打のまま、アスレチックスとの開幕戦に向かうことになった。

 試合後、サービス監督はイチローの開幕戦での起用法を問われ、「もちろん、イチローは先発。守備では素晴らしい送球を見せてくれた。彼を第一戦でスタートさせて、どうなるか見たいと思っている」と明言した。

 だが、打撃内容は心配だ。三回の第1打席は直球に押され、一ゴロ。支配下に上がったばかりの坂本工にバットをへし折られた。

 四回、1死二、三塁では左腕戸根のスライダーに腰が引けて、見逃し三振。六回は桜井が投じた低めの変化球に泳がされ、浅い中飛に打ち取られた。

 守備では三回、無死二塁で右飛を処理すると、三塁へレーザービーム。二走を塁上にくぎ付けにした。45歳の今なお守備、走力は健在だが、打撃の不安は否めない。

 ただ、これまでも逆境をはね返してきた。08年はオープン戦で26打席連続無安打と苦しんだが、終わってみれば両リーグ最多タイの213安打をマークした。09年のWBCでも、それまで打率・211と苦しみながら、韓国との決勝では4安打を放ち、決勝打も放った。

 多くの夢をかなえてきただけに、ファンは「イチロー劇場」に期待せずにはいられない。09年でともに世界一を勝ち取った原監督も「非常に若々しく、まだパワフルであるな。知っている限りのイチローでした」とうなずいた。

 アスレチックスとの開幕戦は20日。サービス監督は言った。「バッティング自体はいい形にならなかったが、数日間で良い方向に持っていけるのがイチロー。どれだけやってくれるか。楽しみにしています」。45歳のプレーに注目が集まる。

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