【きょうから】90年ぶり…“関西最後の一等地”に引っ越した「コクヨ本社」、行きたくなる会社を体験できる「企業向け見学」スタート

キャンパスノートで知られる「コクヨ」が、大阪本社を約90年ぶりに移転。JR大阪駅直結の大規模複合開発エリア「グラングリーン大阪」内の高層ビルへ、5月1日付で本社機能を移した。さらに6月16日から、社内を見学できる“ライブオフィス”としてグランドオープンする。

移転先は、「関西最後の一等地」とも呼ばれるうめきたエリアに位置し、2024年に竣工した西日本屈指のオフィスビル「グラングリーン大阪 パークタワー」。基準階面積は約1256坪で、塩野義製薬(24~26階)やクボタ(15階~19階)、エア・ウォーター(13階)の本社、Hondaのソフトウェア開発拠点(27階)など、大企業が続々と入居している。

その14階に構えるコクヨ新本社では、これまで東成区の本社と梅田オフィスに分かれていた部門をワンフロアに集約。組織間の連携を強化するとともに、多くの企業が集まる梅田エリアならではの交流や新たな価値創出を目指す。

なお、東京にも本社機能を構えるが、創業の地である大阪を本拠地としている。

■文具だけじゃない、売上の約半分を支える「ファニチャー事業」文房具のイメージが強いコクヨだが、売上の4割超を占めるのはオフィス家具や空間デザイン、経営コンサルティングなどを手掛ける「ファニチャー事業」だ。

働く環境そのものを設計・提案する企業として、多くのオフィスづくりを支えてきた。

■GoogleやNetflixも手掛けた世界的デザイン事務所が協力新オフィスのデザインは、GoogleやNetflix、McDonald’sなどのオフィスデザインを手掛けてきた、アメリカ・サンフランシスコの世界的デザイン事務所「Studio O+A」とタッグを組んで実現。

フロアは6つのエリアで構成され、ぐるりと一周できる設計だ。「発見の散歩道」というコンセプトの通り、通路を歩くと「活気あるエリア」「静かな思索空間」「自然を感じるゾーン」など、雰囲気の異なる空間が次々と現れる。

社員や来訪者が歩きながら新たな発見や偶然の出会いを生み出すことを狙ったという。

オフィス内には、大人数で集まるスペースから1人用の個室、カジュアルな会議室のほか、電話やウェブ会議・会話を禁止し、静かに考え事やインプットに集中できるエリアも設けられている。

さらに、家族連れで利用できるウェルネスルームや、軽い運動をしながら打ち合わせできるジムスペースも。社員はその日の業務内容や気分に応じて働く場所を自由に選ぶことができる。

在宅勤務や提携コワーキングスペースも活用できる一方で、担当者は「来たくなる会社を目指し、これまで60%だった出社率をさらに高めたい」と話す。

■コクヨが日本で最初に始めた「ライブオフィス」とは?新本社は、社員が実際に働く姿を来訪者が見学できる「ライブオフィス」として運営される。

1969年に同社が日本で初めてスタートした取り組みで、自社商品・サービスを実際に社内で活用する様子を公開し、来訪者がリアルに体感することができる。

時代ごとの働き方に応じて進化を続け、「働く」の課題解決に向けた実験や検証を重ねる“公開実験場”としての役割も担う。

そのほか社内には、創業から120年にわたる歴史を紹介する展示を設置。歴代のキャンパスノートや新本社の模型、昔の看板など、遊び心のある仕掛けも点在している。

見学は予約制で、同業者や営業目的、学生の企業研究、個人客は不可。オフィスの新設・改装を検討している企業や、職場環境改善のヒントを求める人などを対象としている。

■今後は一般向けイベントも開催へ一方で、今後は地域との交流も強化する方針だ。

秋にはグラングリーン大阪を舞台に、一般客も参加できる“文化祭”のようなイベントを開催予定。担当者は「これまで郊外の本社では難しかった街とのつながりを、梅田という場所で実現していきたい」と話している。

なお、約90年間にわたり本社として使われてきた東成区の旧本社については、今後の活用方法を検討しているという。

取材・文・撮影/Lmaga.jp編集部

(Lmaga.jp)

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